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高野山の参拝・観光客ら大喜び♪南海高野線運行再開

昨年10月の台風21号の影響で、南海電鉄高野線の橋本駅~極楽橋駅間が運転休止となっていたが、同電鉄は復旧工事完了と安全性確認後の3月31日始発から、約5か月ぶりに運行を再開した。南海・高野線は弘法大師・空海が創建した世界遺産・高野山と、商都大阪・難波とを結ぶ大切なルートだけに、沿線住民をはじめ、国内外からの参拝・観光客を喜ばせている。
南海電鉄や和歌山県によると、昨年10月22日の台風21号・豪雨で、九度山町の上古沢駅すぐ大阪側の山斜面が、高さ(斜距離)約100メートル、幅約60メートル、深さ約23メートルにわたって地滑りが起き、地盤は最大で約1メートル沈下、レールの安定性を欠く被害を受けた。
このため同電鉄は翌23日から今年3月30日までの159日間、高野下駅から下古沢~上古沢~紀伊細川~紀伊神谷~極楽橋駅の間で運休措置をとり、橋本駅~高野山間で代行バスを運行。約12万5000人が利用した。これは電車が通常運行していた時の23万8500人に比べ、5割近くも減少したことになる。
同電鉄は3月下旬、復旧工事の完了後もテスト運行を重ね、安全性を確認したうえ、3月31日始発から運行を再開。「上下列車の行き違い機能」を上古沢駅から下古沢駅に移し、橋本駅~高野山駅間の電車・ケーブルカーの運行ダイヤを一部変更(HP掲載)した。
この日、橋本駅発の特別列車「天空」や、難波駅発の「特急こうや」などが、上古沢駅付近の復旧現場を経て、極楽橋駅に次々と到着。国内外からの参拝・観光客が、颯爽と高野山駅行きのケーブルカーに乗り換えていた。
九度山町下古沢在住の大家正弘(おおや・まさひろ)さん(73)は、「私は沿線の風景写真を趣味で撮り続けていますが、高野線の運休で電車に乗れず、とても寂しい思いをしました。きょうは妻とともに乗車、下古沢駅から極楽橋駅まで来て、これから山桜の景色を撮影しながら、二駅先の紀伊細川駅で再び電車に乗って帰ります」とにっこり。
高野山や極楽橋駅など6駅の責任者である原田保(はらだ・たもつ)駅長は、「とくに行楽シーズン前の運行再開はうれしいです。復旧工事に際しては、和歌山県や沿線地域のご協力を賜り感謝しています。これからも高野山の参拝・観光客の皆様には、最高のおもてなしの心で臨みたいです」と話していた。
同電鉄は、運行再開に伴うキャンペーンとして、4月1日~同27日、割引往復乗車券やバス2日フリー乗車券などの付いた「高野山・世界遺産きっぷ」を発売。購入したお客様に高野山内の店舗で使える「お土産引換券」を進呈する。
写真(上)は極楽橋に到着した「特急こうや」と次々降りる乗客の皆さん。写真(中)は上古沢駅近くの復旧工事現場を試験走行する特別列車「天空」。写真(下)は極楽橋で高野山行きケーブルカーに乗り込む参拝・観光客の皆さん。


更新日:2018年4月1日 日曜日 00:00

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