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「お知らせ」高野山・金剛峯寺~法印に静慈圓大僧正
和歌山県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺の第519世寺務検校執行法印(じむけんぎょうしぎょうほういん)に、2月22日、高野山伝燈大阿闍梨(でんとうだいあじゃり)で、高野山清凉院(せいりょういん)住職の静慈圓(しずか・じえん)大僧正(75)が就任した。
3月12日には、金剛峯寺・大広間で、転衣式(てんねしき=就任披露)がある。法印は弘法大師・空海の名代で任期は1年間。高野山の重要法会の導師を務める。
静・法印は徳島県生まれ。小学校5年生で得度。高野山大学密教学科を卒業後、同大学院や大阪大学大学院で学び、高野山大学教授、高野山・霊宝館長など歴任。高野山大学名誉教授(博士・仏教学)。
とくに書家の小坂奇石(こさか・きせき)氏(故人)に師事。漢字や梵字悉曇(ぼんじしったん)を究め、再三、中国に渡り、学術会議に出席・交流。
昭和59年(1984)に「空海・長安への道」訪中団団長として霞浦(かほ)=赤岸鎮(せきがんちん)=から西安(せいあん)=青龍寺(しょうりゅうじ)=までの2400キロを踏破。以来、訪中120数回。この道を精査して「空海ロード」と名付け、巡礼道として開創した。
平成20年(2008)には、中国の古今第一の書聖「王義之(おうぎし)」の墓塔のそばに自ら碑文を書いた「弘法大師空海越州碑縁起(えっしゅうひえんぎ)」を建立。空海以来3人目の「日中の書聖」。
著書に「空海密教の源流と展開」(大蔵出版)、「空海入唐の道」(朱鷺書房)、「弘法大師空海の金言をひらく」(セルパ出版)など多数。
写真(上)は静慈圓・法印=高野山清凉院で。写真(下)は彩色画「弘法大師の御尊像」や書作品と静慈圓館長=昨年の高野山ギャラリー初の「書画作品展」で。