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高野山の伝統技術ひしひし♪産業展&写真展にぎわう

和歌山県高野町の真言密教の聖地・高野山に伝わる産業・文化を紹介する「お大師さまの息~高野山伝統産業展&公募写真展」が、高野山・総本山金剛峯寺前の高野山ギャラリーで開かれ、訪れる大勢の参拝・観光客が、高野山で生まれた木工芸品や法衣、仏具などに見とれている。今後、桧皮(ひわだ)職人らの実演もある。11月19日(日)まで。入場無料。
高野町・地域おこし協力隊が主催し、金剛峯寺が後援、高野山大学・高校が協力した。
会場には、例えば平成28年(2015)の「高野山開創1200年記念大法会」の初日、再建・落慶法要した「中門(ちゅうもん)」の構造物(レプリカ)を出展。
これは堂宮(どうみや)大工が、中門上層部の建材バランス確認などのため、尾垂木(おたるき)や肘木(ひじき)を組み合わせた複製品。近くで見ると極めて頑丈、遠目には「天狗面(てんぐめん)」のような形に見えて圧巻である。
このほか門前町の職人が精魂込めて作った屏風(びょうぶ)や、衝立(ついたて)などの木工芸品をはじめ、厳かな法衣や数珠、経本、御朱印帳などが展示されている。
一方、「公募写真展」は一般公募で集まった計32枚のカラーやモノクロ写真を出展。修行僧の姿や高野の冬景色、地蔵菩薩像、草花など、高野山の様子が紹介されている。
11月18日(土)=午前9時~正午=は「檜皮葺(ひわだぶき)職人の競演」があり、お寺やお堂の屋根の材料に檜(ひのき)の皮を加工する伝統技術を実演。同日午後5時からは、高野山のお坊さん「今日だけ語ります」本音トークが披露される。同19日(日)=午前10時~正午=には、ファイナルイベントワークショップ「高野紙で高野版を刷ってみよう」が催される。
同町地域おこし協力隊員でフリーライターの佐藤妙泉(さとう・みょうせん)=本名・麻由子(まゆこ)さんは、「弘法大師・空海が高野山開創以来、堂宮大工など多くの職人たちが、塔頭寺院の建造や僧侶に必要な仏具、法衣など、数多くの製作に励んできました」と説明。
そのうえで「この大切な真言密教の伝統産業・文化について、一人でも多くの方々に知ってもらおうと、堂宮大工や各工房、大学・高校などの協力を得て、今回の展覧会を企画・開催しました。ぜひ、その素晴らしさを感じてほしい」と言っている。
開場は午前9時~午後5時(19日は正午)問い合わせは同展事務局(080・1489・0449)へ。
写真(上)は高野山・金剛峯寺の壇上伽藍・中門の上層組物(くみもの)のレプリカ。写真(中)は衝立や屏風などの木工芸品。写真(下)は厳かな修行僧の法衣。


更新日:2017年11月13日 月曜日 00:00

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