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「高野の花たち」(138)くっつき運ばれるノブキ
ノブキ(野蕗)は、山地の木陰や谷間などに生える、高さ50~60センチほどのキク科ノブキ属の多年草です。フキの葉にやや似ているところから名づけられたようです。フキの葉は幅15~20センチほどの腎円形で、基部は深い心形に対して、ノブキは葉の先がやや尖っており、葉柄に狭い翼があるので見分けられます。「ひっつき虫」の名でもよく知られています。
ノブキの花茎は枝分かれしながら長く伸び、先端に白い花が群がってつき、中央部の雌花を取り囲むように雄花がついています。花後に雌花の付け根が膨らみ、粘液を出す6ミリほどのこん棒状の実ができますが、これが「引っ付き虫」といわれ、衣類や動物の毛などにくっついて運ばれます。
花言葉は「愛嬌」「あなたのほほえみ」。
9月の中ごろ、高野山の中の橋から奥の院へ行く途中で見つけたノブキ。じっと見ていると愛らしい花ですが、散策中によくズボンにくっついて困った経験があります。(TA記)
更新日:2017年9月27日 水曜日 16:45