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「高野の花たち」(134)古代髪飾りヒカゲノカズラ
ヒカゲノカズラ(日陰の鬘)はヒカゲノカズラ科で、山地の道端や土手に自生する常緑の多年草。シダの仲間です。
主茎は、ところどころで二股分枝しながら地表を這って2メートル程に伸びます。随所で根を出し、茎を地上に固定させます。
茎の表面には、「スギゴケかな」と思わせるような線形の葉を密につけています。夏のころに、茎のところどころで高さ5~15センチの垂直の枝を出し、先端近くで2~3分枝した頂部にツクシに似た、長さ2~10センチの円柱形で緑色か薄い黄色をした、胞子葉が枝先に多数集まり穂状になった状態をいう胞子嚢穂(ほうしのうほ)をつけます。
高野龍神スカイライン近くの林の中に胞子嚢穂を沢山見つけました。文献によると、古代では長く伸びた主茎を頭の飾りにして利用していたので「鬘(かずら)」と呼び、切り取った後も長く緑色を保っているので主茎は髪飾りや神事を司る人のたすき掛けとしても使われ、別名「カミダスキ(神襷)」ともいいます。
花言葉は「思い出」。(K記)
更新日:2017年8月28日 月曜日 19:53