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お見事!紀北工高・ソーラーカー2連覇・4度目V
和歌山県橋本市の県立紀北工業高校=井松友希(いまつ・ともき)校長=ものづくり研究部の「紀北ソーラー」が、三重県・鈴鹿サーキットで開かれた、日本自動車連盟(JAF)など主催の「ソーラーカーレース鈴鹿2017」(国際自動車連盟代替エネルギーカップ)のチャレンジクラスで、2年連続4度目の優勝を飾った。また、KV―BIKE(乾電池・モーターで走る自転車改造バイク)でもクラス初優勝・総合2位・技術賞を受け、KV―40(一人乗り電気自動車)ではクラス4位入賞を果たした。
同大会は8月5、6両日開催。出場選手は、ドライバーを担当したものづくり研究部顧問で総監督の中岡進(なかおか・すすむ)教諭(59)と、同部OBの宮下和広(みやした・かずひろ)さん(33)、メカニックを担当した3年生の大村直利(おおむら・なおと)君(17)、宮本喜充(みやもと・よしみつ)君(17)、半浴菖太郎(はんさこ・しょうたろう)君(17)、牲川直輝(にえがわ・なおき)君(17)、2年生の木村裕貴(きむら・ゆうき)君(16)、日高勇貴(ひだか・ゆうき)君(16)のメンバー。
チャレンジクラスは、ソーラーカー研究の一流企業・団体も参加している「エネルギー技術」の非常に高い競技。パネル発電機とバッテリーを搭載した「紀北ソーラー」が、5チーム5台と全長5・807㌔のコースで、5時間の耐久レースを展開、その走行距離を競った。
「紀北ソーラー」は、初めに曇り空、終盤は空模様が回復する状況下で、電力消費・蓄電のデータ戦略を打ち出しながら、先行車の2分後方を走行。終盤は好機を逃さずトップに立って56周し、2位に1周差をつけてゴールインした。
同校は2007年に初優勝、2014年に7年ぶり2度目の優勝、一昨年は15秒の僅差で準優勝、昨年はその雪辱を果たし、今年は2年連続4度目の優勝を成し遂げた。
リーダーの大村君は「大会直前にソーラーパネルの不具合を発見して急きょ交換したこと、空模様を見ながらどこで蓄電し、どこでパワーを発揮するかの『データ戦略』が良かったこと、それに何よりもチーム全員の呼吸ぴったりで、スピーディーに連携プレーできたことが勝因と思います」と笑顔で話した。
中岡・総監督は「少子化で予算不足の中、今回も出場させてもらえたし、お蔭で2連覇・4度目の栄冠を射止めることができた。この貴重な経験は、やがて就職する部員、進学する部員たちにとって、将来の大きな原動力になることでしょう」と喜んでいた。
写真(上)は優勝を顧問やOBらと共に喜ぶ部員たち。写真(中)は優勝・入賞を喜ぶ紀北工業高校・ものづくり研究部員たち=左はKV―BIKE、右はKV―40=いずれも鈴鹿サーキットで。写真(下)は紀北工業高校に帰校して記念撮影する中岡総監督=左端=と部員たち。