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高野山ケーブル避難誘導訓練!2月の異常事態教訓に

南海電鉄高野線の極楽橋駅~高野山駅を結ぶ鋼索線「高野山ケーブルカー」(和歌山県高野町)で、7月27日、異常事態に備えた「避難誘導訓練」が行われた。同鋼索線では、今年2月と4月に起きた計3回のケーブルカー事故で、約50人の乗客が車内に閉じ込められたことから、今回、大掛かりな避難誘導能力の向上を目指した。
この日、南海電鉄社員や高野町役場職員、同町消防署員ら約70人が参集。うち約20人が訓練を実施、他は見学して心に刻んだ。
訓練は、高野山駅発・極楽橋行きケーブルカーが発車、約30メートル進んだ地点で、そこから110メートル先の鋼鉄ロープ&線路上で、倒木事故が発生。これを運転士が高野山駅に連絡し、ケーブルカーを緊急停止。出入口に車載用の避難梯子(ばしご)を掛けて、乗客全員(5人)を降ろし、線路脇の石段伝いに高野山駅まで誘導する筋書き。
実際にケーブルカーが緊急停止すると、クーラーまで止まって、車内は蒸しぶろ状態。ケーブルカーは急こう配にあり、すべり出さないか不安。これが真冬だったら寒さで耐えられないという感じも。そんな中、乗客は消防署員や駅員らの誘導で、予定通り避難梯子を降り、高野山駅にたどり着いた。
同ケーブルカーの1日の乗降客は平均約2500人、盆踊りシーズンは約3700人。南海電鉄・鉄道営業本部の中林誠(なかばやし・まこと)安全推進部長は「乗客の皆様に迷惑かけてはいけないので、訓練はスピーディーにしなければなりませんが、これからもしっかり訓練を重ねて、異常時の対応能力を高め、万が一の事態に備えたい」と誓っていた。
写真(上)は訓練で駅員らの誘導によりケーブルカーから避難梯子で降りる乗客。写真(中)は訓練参加者に車載用の避難梯子を披露。写真(下)は大勢の高野山参拝・観光客でいっぱいの鋼索線「高野山ケーブルカー」=高野山駅で。


更新日:2017年7月28日 金曜日 00:00

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