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「お知らせ」劇映画「母」上映♪小林多喜二の母の物語
小説「蟹工船(かにこうせん)」で知られるプロレタリア文学作家・小林多喜二の母・セキの半生を描いた劇映画「母」(原作・三浦綾子、監督・山田火砂子)が、8月26日(土)、和歌山県橋本市高野口町の橋本市産業文化会館(アザレア1階・大ホール)で上映される。主催者の紀北地方の反戦平和を希求する「日本を戦争する国にさせない伊都・橋本連絡会」=下村克彦(しもむら・かつひこ)代表=は、「小林多喜二は戦時中の治安維持法下で無残にも獄死した。今、組織的犯罪処罰法(1999年制定)にテロ等準備罪(共謀罪)が加えられた。この映画から改めて民主主義の大切さを実感してほしい」と訴えている。
映画「母」は、株式会社現代プロダクションが製作し、寺島しのぶが多喜二の母・セキを演じる。セキの次男・多喜二は小樽高小(現・小樽商科大)を卒業しているが、貧しい庶民目線で小説を書き、反戦平和を唱える。それが危険分子と見なされ、国家権力で拘束、獄死。セキは何も悪いことをしていないのに殺された、イエスキリストと多喜二の姿を重ね合わせ、思いめぐらせるというストーリー。
同連絡会は毎年のように反戦平和シリーズの映画を上映、今回が7回目。橋本、かつらぎ、九度山、高野の1市3町の教育長の推薦を得ている。同連絡会の富岡嬉子(とみおか・よしこ)事務局長は「今回の映画は、まさに治安維持法下の恐怖をほうふつとさせる内容です。ぜひ、映画をご覧になり、国民主権を奪いかねないテロ等準備罪(共謀罪)をしっかり考えてほしい」と言っている。
当日は午後1時30分に開場。下村・連絡会長があいさつ。同2時に開演。同ホールは約400席。入場券は全席自由で1枚1000円(中高校生500円、小学生以下は無料)。
問い合わせは伊都教育会館(電話=0736・32・0372)か、富岡事務局長(電話=090・1247・0698)へ。
写真(上)は映画「母」のポースター。写真(中)は会場となる橋本市産業文化会館。写真(下)はテロ等準備罪(共謀罪)反対のシュプレヒコール風景=橋本市の国道24号市脇交差点付近。