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病気もってけ♪きゅうり加持~妙楽寺で善男善女祈る
和歌山県橋本市東家3丁目の真言律宗・妙楽寺=岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職=で、土用丑(どよううし)の日の7月25日夜、無病息災を祈る「きゅうり加持(かじ)」の祈祷(きとう)が行われ、善男善女約30人が参加、自身と家族や友人知人の健康安泰を祈った。
加持とは神仏のご加護・ご利益(りやく)で、祈祷とは神仏に呪文(じゅもん)を唱えて祈ること。「きゅうり加持」の祈祷は、土用丑の日、きゅうりを人体に見立てて、そこに病魔などの厄(やく)を移し、不動明王に供えて、無病息災を念じることをいう。
この夜、善男善女は各自、願い事を託す人数分(本数)だけ、きゅうりを持参して、紙に自身や家族、友人らの氏名、年齢、病名などを記入。岩西住職が母・康子(やすこ)さんとともに、きゅうりに切り込みを入れ、お札(ふだ)をはさみ、願文を書いた紙をきゅうりに巻きつけて仏前に供えた。
岩西住職がろうそくに火をともし、般若心経などを唱えると、それに従い善男善女も読経して、無病息災や病気治癒を祈った。各自、願文で巻いたきゅうりを持ち帰り、自ら読経を重ねたうえ、約2週間後に土に埋めて、病魔などを取り去る。
岩西住職は「健康で幸せになるには、願い事を叶える如来力(にょらいりき)、正しい食生活などの功徳力(くどくりき)、家族や地域の支えなど法界力(ほうかいりき)の、3つの力が必要です」と説明。善男善女は、大きくうなずき、加持祈祷済みのきゅうりを大切に持ち帰った。
なお、妙楽寺所領の愛宕大権現(あたごだいごんげん)愛宕山では、8月24日(木)午後1時から、参拝者と共に「般若心経1000巻・読経」があり、同夜は地元有志てつくる「あたご会」=笹山積穂(ささやま・みずほ)会長=主催の「地蔵盆・灯ともし」の行事が営まれる。
写真(上)は妙楽寺の「きゅうり加持」で無病息災を祈る善男善女たち。写真(中)はきゅうりにお札や願文をつける岩西住職と母・康子さん=右=ら。写真(下)は沢山のきゅうりの中から自分の願文を巻いたきゅうりをさがして持ち帰る善男善女たち。