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「高野の花たち」(130)森の妖精キヨスミウツボ
キヨスミウツボ(清澄靫)はハマウツボ科キヨスミウツボ属。千葉県の清澄山で最初発見され、花穂の形が矢を入れるウツボ(靫)に似ていることからつきました。
山地の木陰、カシ類やアジサイ類の樹木の根に寄生し、葉緑素を持たず、梅雨の一時期にしかみられないため、希少な植物といわれています。
実は私も偶然、高野三山を散策している時に出会えた花です。
地面から小さな森の妖精が、まるで純白のウエディングドレスを着て笑っているような、不思議な魅力を感じ、会いたくて毎日のように行きました。1週間ほどで枯れてしまいましたが…。
蕾の時期に出会えたので、開花していく様子もみることができました。花の色は、白色から少し黄色っぽくなっていきました。別名オウトウカ(黄筒花)と呼ばれます。
たった一度しか出会えない森の妖精にまた会いたいです。花言葉は「賢者」。
今年も高野山麓には、可愛い山アジサイが沢山咲きました。その足元を注意深く探してみれば、キヨスミウツボに会えるのかもしれません。沢山の森の妖精に気づかず、山歩きを楽しんでいるのでしょうね。(M記)
更新日:2017年7月7日 金曜日 16:27