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水泳の女王・前畑さん♪新聞記事100枚古里で発見
日本女性初のオリンピック水泳金メダリスト・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さんの古里、和歌山県橋本市橋本にある「みそや呉服店」=谷口善志郎(たにぐち・よしろう)社長=旧店舗で、当時の前畑さんの写真・記事を収集した新聞スクラップブックが見つかった。谷口社長は「現在、橋本市が進めている前畑さん物語のNHK朝ドラ誘致運動に多少でも役立てば」と話している。
前畑さんは大正3年(1914)橋本町(現・橋本市)出身。地元の小中学校で学び、名古屋市の椙山女学園に進学。昭和7年(1932)にロサンゼルス五輪・女子200メートル平泳ぎで銀メダル。昭和11年(1936)のベルリンオリンピック同競技で金メダルを獲得。日本国民に感銘を与えた。
谷口社長が今回、旧店舗の納戸(なんど)で資料類を整理中、自分の叔母で当時12歳ぐらいだった純子(じゅんこ)さん(故人)が、柳行李(やなぎごおり)の中に納めていた新聞スクラップブック2冊を発見。そこには前畑さんが大活躍した当時の新聞記事約100枚が切り貼りされていた。
例えば前畑さんが水着姿で、椙山女学園のプールを清掃している写真、ベルリン五輪・平泳ぎでドイツのベネンガー選手と競う写真。
囲み記事も、クローズアップした顔写真を載せ、「思へ女王の雄姿」「前畑嬢颯爽として出陣」「夜をこめて橋本町の興奮」の見出しが躍る。純子さんが前畑秀子さんから直接もらったと思われる、前畑さんのサイン入り用紙も貼られていた。
谷口社長は別館を「橋本まちかど博物館」に活用していた2014年春、椙山女学園などで、前畑さんや、前畑さんと共にオリンピック水泳に出場して入賞した同郷の小島一枝(こじま・かずえ)さんの資料を収集。「前畑秀子生誕100周年記念展~名古屋・椙山(すぎやま)女学園に於ける前畑秀子・小島一枝」を開催するなど尽力してきた。
橋本市では4月初旬から常設展「前畑秀子のすべて」を開催。谷口社長は「前畑さんの朝ドラ誘致運動の一環として、この新聞スクラップブックも提供、いい時期にご紹介したい」と話していた。
写真(上)は前畑秀子さんの新聞スクラップブックを披露する谷口社長。写真(中)は椙山女学園のプールを清掃する前畑さん。写真(下)は前畑さんのオリンピック出場を讃える新聞記事。