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雪中1300人走る!金色の水煙光る~建国記念の日

高野山麓の和歌山県橋本地方は「建国記念の日」の2月11日も、前日につづき雪雲が流れ、湿雪(しっせつ)が降ったり止んだり。気温も未明の氷点下1度から、正午の3度までしか上がらず、厳しい週末・祝日となった。
分厚く積雪した橋本市運動公園・ひだまりの郷(さと)では、予定通り「橋本マラソン第20回記念大会」(同実行委員会主催)を開催。約50人のスタッフや選手が、午前5時過ぎから、スコップなどで、懸命に雪かきをした。
雪の中とはいえ、約1300人の参加者がスタート。綺麗に整備されたマラソントラックを駆け抜け、一般道に出て折り返し、元気よく戻る。完走者には「完走汁(かんそうじる=豚汁)」が提供された。
高校の野球部員はユニホーム姿、消防関係者はハッピ姿、陸上部員はランニング姿で、それぞれ白息(びゃくそく)を吐き、汽車のように逞しく走る。その姿は、建国記念の日にふさわしいファイトぶりを見せ、大勢の家族や仲間が声援を送っていた。
一方、大河ドラマ「真田丸」で脚光を浴びた高野山麓の九度山町は、放送終了後も観光客が訪れていて、真田幸村(信繁)が14年間暮らした町中(まちなか)は生き生き。
高野山真言宗・女人高野別格本山「慈尊院」では、参拝客が次々山門をくぐり、国宝・阿弥陀仏坐像を祀る、雪に覆われた本堂の檜皮(ひわだ)屋根を見上げる。その頂きには金色の水煙(すいえん)が立ち、時折、雲間にあらわれる日輪に、まぶしく輝いていた。
橋本市の高台に戻ると、その慈尊院の裏手にある雨引山が、遥か遠くに屹立(きつりつ)。そこから紀の川上流の橋本のまちが、雪をかぶったままつながっている。日が暮れると街の灯が星屑のように増えて、さっと雪解風(ゆきげかぜ)が吹いてきた。
橋本市の2月12日の天気(ネット情報)は「寒さは続くものの、雪はほとんど降らない見通し」となっている。
写真(上)は橋本マラソンに参加し、雪かきで整備された運動公園マラソントラックで健脚を競う高校野球部員ら=中野豊信・FMはしもと報道部長・撮影提供。写真(中)は雪が積もった慈尊院・本堂の屋根に輝く金色の水煙。写真(下)は雪化粧した橋本の市街地の向こうに屹立する斑雪(まだらゆき)状の雨引山。


更新日:2017年2月12日 日曜日 00:01

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