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積雪の高野山で寒行托鉢!全浄財を災害被害者に
和歌山県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺の僧侶らは1月27日、開祖・弘法大師の「済世利人(さいせいりにん)=世を救い人々に利益を施す」という教えを守り、積雪の山内で浄財を求める「寒行托鉢(かんぎょうたくはつ)」を実践した。
この日、金剛峯寺の境内に、山内寺院の僧侶や修行僧ら約150人が、黒い法衣に網代笠(あじろがさ)姿などで参集。添田隆昭(そえだ・りゅうしょう)宗務総長が、国内で起きた大地震、大火災被害を挙げ、「被災者のご苦労を思い、少しでも役立てばうれしい」と挨拶。全員、本堂に向って読経・合掌し、6班20組に分かれて出発した。
各組一行は1000軒を超える山内寺院や商店、民家などを托鉢行脚(あんぎゃ)。軒下で錫杖(しゃくじょう)を振り、般若心経を唱えて、1年の幸せを祈る。浄財を受け取ると、深々と頭を下げていた。
この日集まった浄財計107万9611円は、災害被害者の支援や、盲導犬の育成など、社会福祉事業に充てられる。
写真(上)は金剛峯寺で読経・合唱する添田・宗務総長=手前=ら僧侶、修行僧。写真(中)は金剛峯寺から寒行托鉢に出発する僧侶や修行僧。写真(下)は浄財をいただき深くお辞儀する添田・宗務総長=前=ら。
更新日:2017年1月28日 土曜日 00:01