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あぁ鱗雲♪空一面に…歳末の橋本「いいお正月を」
和歌山県橋本地方は12月29日朝、最低気温・氷点下3度と冷え込んだが、正午頃には8度まで上昇、空一面、鱗雲(うろこぐも)に覆われ、山河あるまち橋本の風情いっぱいの年の瀬となった。
同市隅田町垂井の国宝・人物画像鏡で名高い隅田八幡神社は、すでにしめ縄や門松などの迎春準備が整い、そこから見上げると鱗雲が西から東へゆっくりと流れる。同神社の寺本佳文(よしふみ)禰宜(ねぎ)は「綺麗ですね。お正月は晴れそうなので、うれしいです」とほほ笑む。
同市恋野の中将姫伝説・ゆかりの里は、浮御堂や刈田、山茶花(さざんか)、旧家が静まり返り、鱗雲が日にかがやくと、鬼瓦や枯木の輪郭がくっきりと迫る。同市東家の愛宕山付近の柿畑からは、鱗雲の下、熟したまま枝に残る子守柿(こもりがき)の向こうに、県立古佐田丘中学校・橋本高校のある庚申山が、まるで影絵のように見える。
この日は空も陸も海も帰省ラッシュ。国外、県外に住み、活動する〝橋本っ子〟たちが、続々と実家に戻る。ある一家の大黒柱は「この鱗雲、まるでいいお正月を…と語りかけてくれているようです」と話していた。
写真(上)は隅田八幡神社の空の鱗雲。写真(中)は庚申山の空の鱗雲。写真(下)は中将姫の里の鱗雲。
更新日:2016年12月29日 木曜日 18:39