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体験型観光を推進♪寺本・新会頭が抱負~橋本商議所
和歌山県橋本市の橋本商工会議所第13代会頭に決まった、ぬいぐるみ企画・製造会社テラモト株式会社=隅田町下兵庫=の寺本伸行(てらもと・のぶゆき)会長(66)は、和歌山県伊都振興局の記者懇談会に出席し、「郷土の商工・観光経済の発展に尽くしたい」と抱負を述べた。
寺本会頭は県立伊都高校、関西学院大学卒。神戸の商社で中国貿易に励んだ後、約45年前に父の「ぬいぐるみ会社」を継承。この職種は今や珍しく、全国屈指の企業に成長した。
寺本会頭は懇談会の中で、「高野山開創1200年記念大法会や、NHK大河ドラマ真田丸で橋本・伊都地方が盛り上がっている」こと、橋本・伊都地方は「見事な山河に恵まれ、日本一美味しいとされる富有柿や天然水、新幹線座席シートにも使われている高野口パイル織物、国の伝統的工芸品・紀州へら竿などがある」ことなどを列挙。
それを前提にして「とくに恋野橋付近から下流の紀の川、国城山などの山々の風景は抜群です」と讃えた。「ただ大阪府和泉市からかつらぎ町四郷を経て高野山へ通じる国道480号線が間もなく開通する」「そんな状況の中で、橋本市の観光産業をどう活性化するかが課題。さっそく会議所の職員には、景色のいい風景をしっかりさがし、いい写真を撮るよう指示しました」と話した。
寺本会頭は「最近、仁坂知事が素晴らしい〝水の県〟を目指しておられるし、橋本の学文路大師では〝お大師の水〟、天然温泉・ゆの里には栄養豊富な水、東家には人気の遊佐(ゆさ)さんのかき氷、山田のお瀧寺(おたきでら)の近くには、非常にいい柿畑も広がっている。神社仏閣にお参りし、柿狩りをしたり、かき氷を味わったり。体験型観光に力を入れたい」と強調。
とくに、ぬいぐるみ会社の経営者の視点から、「例えば、ぬいぐるみ作りにしても、こちらで材料を用意して、お客さんの手で綿を詰め、縫っていただく。こういう作業も、体験型観光に組み入れれば、楽しんでいただけると思います」と、アイデアの一端を披露した。
商工会議所として大変なのは、県内で一番高い橋本商工会館(鉄筋コンクリート8階建て)の建設時の借金が、いまだに残っていること。それにしても寺本会頭は4年前、仲間15人と共に県立橋本体育館で、全国の美味しい食べ物を一堂に集めた「グルメサーカスinわかやま橋本」を開催し、2日間で1万2000人もの来館を記録した実績がある。
「橋本商工会館には大宴会場があります。これからは、超一流ホテルの料理長のお力添えを得て、宴会場の料理を充実させ、うんと顧客を増やしたい。私たちには夢とやる気はあるが、無いのはお金だけ。夢とやる気で、何としても借金は返済したい」と口を引き締めていた。
今回、橋本商工会議所・臨時議員総会の任期満了に伴う役員改選では、寺本・新会頭のほか副会頭に越山雅巳(こしやま・まさみ)氏(新任)、西岡巨充(にしおか・なおみつ)氏(新任)、井上努(いのうえ・つとむ)氏(再任)、専務理事に松谷佳幸(まつたに・よしゆき)氏(再任)を選出、常議員20名の新役員と監事に谷口善志郎(たにぐち・よしろう)氏(再任)、松山雅昭(まつやま・まさあき)氏(新任)、山田茂弘(やまだ・しげひろ)氏(再任)を選任した。任期は11月1日から3年間となっている。
写真(上)は伊都振興局で抱負を述べる橋本商工会議所の寺本・新会頭。写真(中)は郷土の商工観光経済を担う橋本商工会議所の橋本商工会館=市街地に見える一番の高層ビル。写真(下)は記者懇談会で話す寺本・新会頭=向かって左側。右は藤森・伊都振興局長。