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巨大地震、傷病者を救え!橋本市災害医療フォーラム

南海トラフを震源とする巨大地震が発生した際、スムーズな医療救護活動で、最大多数の傷病者を治療して、社会復帰させようという、和歌山県内で最大規模級の「第11回橋本市災害医療フォーラム」が11月19日、同県橋本市小峰台の橋本市民病院=嶋田浩介(しまだ・こうすけ)院長=で開かれた。この日午前11時48分、たまたま紀北地方で最大震度4の地震が発生したが、訓練視察に訪れた平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は「嶋田院長の指揮のもと、医師会、薬剤師会、行政、消防、保健所、自主防災会など、多くの方々が連携して、訓練を重ねており、実に心強いです」と話していた。
和歌山県災害拠点病院の橋本市民病院が主管、橋本保健所が共催。医師や看護師、消防士、保健所員、自治会役員ら計約300人が参加。現場には全国でも数少ない和歌山県薬剤師会の「モバイルファーマシー(災害対策医薬品供給車両)」も出動した。
午前は同病院外科筆頭部長の坂田好史(さかた・よしふみ)医師がオリエンテーション。
和歌山県薬剤師会の松尾哲也(まつお・てつや)常務理事が「モバイルファーマシー」、橋本市民病院の小澤悟(おざわ・さとる)外科医長が「トリアージ(医師が災害現場などで患者を診察、重傷者順に治療の順番を決めること)」について説明。
午後は紀伊半島沖で、マグニチュード9・1の海溝型り地震が発生。県内は震度7を観測し、沿岸部は大津波に襲われ、橋本市民病院に多数の傷病者が搬送されてきたという想定で災害救助訓練を実施した。
和歌山県立看護学院の学生たちが、頭部打撲や骨盤骨折などの「模擬傷病者」となり、山崩れや家屋倒壊などで負傷。城山台連合 自主防災会=桐井良和(きりい・よしかず)会長=の約10人が2台のリヤカーを使って負傷者を救護・搬送した。
現場ではあわただしく医師が診断し、リヤカーや救急車で、トリアージタグをつけた患者を救護所に搬送。医師は素早く傷病程度の順位を判断し、傷病者を振り分けて、呼吸、血圧、脈拍などを調べ、看護師とともに手術や酸素投与、点滴などの手当てを施した。
平木市長は「橋本・伊都地方は、大津波の怖れはないものの、山崩れや家屋倒壊、火災発生など、警戒すべきことは多い」と指摘。「橋本市民病院は紀北地方の拠点病院であり、万が一の場合は、大勢の傷病者が運ばれてくる。横の連携を密にして、生命財産を守ってほしい」と訴え、訓練を見守っていた。
最後の検証会では、各部署リーダーが「トリアージの医師が不足した」「タグ番号がわかりにくい」「電話が通じにくかった」「救急車は傷病者を病院の奥まで搬送させられたため、他の傷病者を病院に運ぶ本来の仕事が遅れた」などの反省点を報告。
嶋田院長は「このような課題が見つかったことこそが、今回の訓練の成果であり、本番で役立つことになります。今回の課題をまとめて、改めて検証会を開きたい」と締めくくった。
また、嶋田院長から、傷病者役を迫真の演技で果たした和歌山県立看護学院生の1人に最優秀賞、2人に優秀賞が贈られた。
写真(上)はリヤカーで救護所に運ばれた傷病者=訓練の看護学院生。写真(中)は講評する嶋田・橋本市民病院院長=右。写真(下)は救出され現場で診断を受ける傷病者たち=訓練の看護学院生。

更新日:2016年11月20日 日曜日 00:00

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