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「高野の花たち」(84)愛は死よりも…ガマズミ
6月の中ごろ、高野山駅から大門に向けて車を走らせていると、白い花が目にとまりました。よく見るとガマズミ。ガマズミはスイカズラ科で、各地の山野に生える落葉低木。高さは2~3メートルになります。
独特の匂いのする白い小花が、かたまって咲きます。葉は広卵形か円形で、表面脈状に毛があります。花もきれいですが、秋には濃紅色に熟す果実が美しく、晩秋に熟した果実は酸っぱいが食べられ、果実酒が作れます。
材は粘り硬く、強靭(きょうじん)で折れにくく、「がんじき」の材料になります。
奈良県野迫川村の森林イラストレーターで樹医の吉野武文(よしの・たけふみ)さんによると、村の人たちが束ねるヒモにすることから、「ネジキ」と呼んでいるそうです。
ガマズミの花言葉は「私を無視しないで」「愛は死よりも強し」などで、人にプレゼントする時は、花言葉の真意をメッセージカードに書き添えるとよいと思います。(S記)
更新日:2016年6月26日 日曜日 20:57