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「高野の花たち」(79)あぁ夏は来ぬ♪ウツギ咲く
ウツギ(空木)はユキノシタ科の落葉低木で、各地の山野に生え、高さ1・5~3メートルにもなります。幹の中が空洞になっているので「空木」と名づけられました。
また、古くから旧暦4月の「卯月」に咲くことから「卯の花」とも言われていますが、花の姿、形や色から「夏雪草」とか「水晶花」といった名もつけられています。花言葉は「古風、風情、秘密」。
高野山やその周辺では、5月末から6月はじめにかけて、枝先に円錐花序をつけた多くの白い花を咲かせます。
この花にちなんだ歌として、なじみ深いのが、佐佐木信綱作詞、小山作之助作曲で、1896年(明治29)発表の小学唱歌「夏は来ぬ」。♪卯の花のにおう垣根に…とよく歌ったことを思い出します。
ネットで調べたのですが、万葉集にも卯の花を詠んだ歌が24首ありました。
「霍公鳥(ほととぎす)来鳴き響(とよ)もす卯の花の 伴にや来(こ)しと問わましものを・石上堅魚(いそのかみのかつお)。ほととぎすが来て鳴いています。卯の花と一緒にやってきたのかと聞くことができたらいいのに、という意味です。(H記)
更新日:2016年6月2日 木曜日 22:02