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「高野の花たち」(69)ミヤマカタバミは省エネさん
ミヤマカタバミ(深山片喰)は、カタバミの多年草で、山地の林中で1~1・5センチの白または淡紅色の可憐な花を、うつむきかげんに開きます。高野山奥の院参道から少し脇に入ったところで、ひっそりと咲いていました。花言葉は「歓喜」。
カタバミは一名スイモノグサ(酸い物草)ともいいます。つまり茎や葉に蓚酸(しゅうさん)を含んでいて、酸味があるからです。
カタバミは夜や、雨に打たれた後などに、葉が閉じるのも、特徴の一つです。この時の姿が、葉の片側が食べられて、欠けたように見えるので、「片喰み」と呼ばれるようになったそうです。
カタバミが葉を閉じるのは、夜間の放射冷却によって、熱が逃げるのを防ぐためで、花も光が当たらない曇りや雨の日に開かないのは、虫が訪れる可能性が低いためだそうです。省エネの優等生ですね。(T記)
更新日:2016年4月25日 月曜日 21:56