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日本情緒「酒林」飾る♪橋本駅前の居酒屋「丸福」
和歌山県橋本市のJR・南海橋本駅前の商店街にある居酒屋「丸福」=福岡要(ふくおか・かなめ)さん経営=の軒先に日本情緒豊かな杉玉「酒林(さかばやし)」が飾られ、訪れる多くの客筋から「ええ雰囲気や」と喜ばれている。
この「酒林」は、同市隅田町の大弥(だいや)工芸=奥村浩章(おくむら・ひろあき)社長=が制作。針金で骨格を作り、杉葉の枝部分を沢山差し込んだ、直径約30センチのいわゆる杉玉。
この「酒林」は、もともと酒の神様として尊崇され、日本最古の神社とされる大神神社(奈良県桜井市)が重宝にし、今は全国の造り酒屋が、新酒のできた目印として軒先に飾り、得意先の小料理店などの軒先にも吊るされている
居酒屋「丸福」は、ビールや焼酎のほか、沢山の銘酒を置いている、昔ながらの日本酒中心の店。福岡さんは「ここは橋本駅前の狭いながらも目抜き通り。多くのお客様に居酒屋の趣(おもむき)を感じてほしい」として、懇意にしている奥村社長に依頼。協力してもらったという。
「丸福」は春夏秋冬、美味しい季節の食材を活かした〝おでん〟があること、新嘗祭(にいなめさい)の御神酒(おみき)を宮中に献上している、奥さんの郷里である滋賀の蔵元・藤居本家のしぼりたて生原酒「旭日」や、和歌山県かつらぎ町で唯一軒、歴史的な「川上酒」を守り抜いている初桜酒造の同「たれくち」、隣の奈良県五條市の葛城酒造の濁酒(どぶろく)「百楽門」を置くなど、他府県からの人々にも愛されている生粋(きっすい)の居酒屋。
奥村社長は「私の知る限り、橋本・伊都地方で、酒林を飾っている居酒屋さんは、丸福さんだけでしょうね」と話し、福岡さんは「今まさに新酒シーズンです。日本酒、おでん、魚、野菜を味わい、かならず酒林も見てほしい」と笑顔を見せていた。
なお、同店の表には「お会計(全部で)5500円以上 無料送迎 かつらぎ町、五條市、九度山OK」などと貼り紙があり、送迎については事前相談するとよさそう。
居酒屋「丸福」の営業時間は午後5時~同11時。月曜日は休み。電話(0736・32・1426)。
写真(上)は居酒屋「丸福」の軒先に吊るされた「酒林」。写真(中)はお客さんに応える福岡さん。写真(下)は橋本駅前通りで「酒林」と提灯明かりも美しい「丸福」。