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子どもたちに自然体験を~石井さん里山づくりに精魂

和歌山県橋本市の元助役で橋本市民病院の管理者も務めた石井敏明(いしい・としあき)さん(75)=同市東家=は、退職後の今、子どもたちに〝郷土の森〟を体験させる「橋本ひだまり倶楽部」会長として、ボランティア活動に努めている。同倶楽部は今回、自然体験活動支援事業「第14回トム・ソーヤースクール企画コンテスト」一般の部で最優秀賞・安藤百福賞(あんどう・ももふくしょう)に決定。将来、県内の自然環境教育のお手本となりそうで、石井さんは「倶楽部の皆さんとともに全力で取り組みたい」と張り切っている。
石井さんは昭和37年(1962)に橋本市役所の職員となり、橋本市民病院事務局長、総務部長などを経て、北村翼(きたむら・よく)市長時代の平成12年から4年間を同市助役(現・副市長)、木下善之(きのした・よしゆき)市長時代の同17年~同26年3月、橋本市民病院の経営最高責任者である管理者を務めた。
一方、公務とは別に平成12年(2000)、当時の橋本市教育長・森脇秀和(もりわき・ひでかず)さん(故人)と「橋本ひだまり倶楽部」を発足させ、2年後には森脇・初代会長の後継者として就任。市民有志や子どもたちと共に休日を活用して、同市北馬場の荒れ山を整備。植林や間伐、道の新設、ツリーハウス、ピザ窯、メダカ池づくり、草刈りなど、「里山」づくりに協働。私的時間の大半をボランティア活動に注いだ。
今は荒れ山も立派な「郷土の森」となり、倶楽部事務局担当の小杉美恵子(こすぎ・みえこ)さんや建設、木工芸、教育者、知識人らの協力を得て、ログハウス風の「学習・体験棟」を拠点に、子どもたちに自然散策、森の紙芝居、野鳥観察、農作業など、人間としての一番の基礎、一番貴重な体験をさせている。
もちろん里山保全作業は、簡単なものではなく、最近では隣のゴルフ場が、ミミズ狙いのイノシシの侵入を防ごうと、防護ネットで囲んだことから、空腹のイノシシがそばの「学習・体験棟」周辺の芝生を荒らす。石井さんは「参ったな」と呟きながら、それを鍬(くわ)でならし、芝生復活にあせを流すなど、「休養の暇なし」といったところ。
〝公務の時代〟については、世間ではほとんど認知度の薄かった40年前から、コンピュータの魅力にのめり込み、他の自治体に先駆けて、橋本市役所のパソコン業務の基礎を構築。市民病院では、病院経営に精通した豊岡宏(とよおか・ひろし)さんに懇願、事務局長に就任してもらい、単年度赤字会計を見事、黒字会計に改善した。
「橋本ひだまり倶楽部」の現在会員は男女約70人。石井さんは「ボランティアはもちろん無報酬ですが、それだけに社会貢献への思いが深いです。会員同士の人間関係を大切にしながら、保育・幼稚園、子ども園、小学校などでは体験できない『子どもたちの自然体験教育』に邁進したい」と誓っている。
参考=ホームページ検索は「橋本ひだまり倶楽部」。事務局は〒648・0061 同市北馬場454。電話&ファックス=0736・32・5151)
写真(上)は子どもたちに竹の伐り方を教える石井さん。写真(中)は水鉄砲で遊ぶ子どもたちを見守るハンチング帽姿の石井さん。写真(下)はイノシシ被害の芝生広場の復元作業をする石井さん。

更新日:2016年1月18日 月曜日 00:00

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