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新春間近の山茶花きれい♪ハイカー待つ高山の森林
寒い冬の間、散っては咲く山茶花(さざんか)――。和歌山県橋本市矢倉脇の高山(たかやま=標高約450メートル)で、その山茶花(さざんか)が、年の瀬の空を飾っている。
高山は、金剛生駒紀泉(こんごう・いこま・きせん)国定公園の一角。山茶花は昭和40年(1965)代、矢倉脇の住民が、昔、一休禅師の兄弟子が居住した地元の「養叟庵(ようそうあん)」から、三石山(みついしやま)登山口間にかけて、約1キロの山道わきに5、6メートル間隔で植樹、手入れを続けてきた。
その山茶花はこの師走、40数年の年輪を数えて、ピンクや純白の花びらを開き、刻々と新年の近づく空を潤している。
眼下には文明年間(1469~86)に築城された長藪城跡のある城山があり、遠方には開創1200年の高野山、さらに大和の大峯山などの山脈が見える。今年は暖冬だが、それでもこの紀伊山地には、やがて眩しいほどの雪嶺があらわれそう。
高山森林公園整備ボランティアの森脇稔(もりわき・みのる)さんは今秋、高山の周辺のドウダンツツジ(灯台躑躅)に絡みついた蔓(つる)を取り除くなどの保全作業を続け、とくに「大阪など都市部の方々には、高山・三石山のハイキングで、自然に親しんでほしい」と推奨。山麓には南海高野線・紀見峠駅があり、毎年「新春ハイキング」に幾つものグループが訪れている。
注=紀見峠駅近くの温泉宿泊施設「紀伊見荘」は「昼のバイキング料理と日帰り入浴」を休止中。
写真(上、下)は高山に咲いた紅白の山茶花。写真(中)は高山の森林整備に働く森脇さん。
更新日:2015年12月29日 火曜日 00:00