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「高野の花たち」(57)難を福に転じる…ナンテン
ナンテン(南天)はメギ科ナンテン属の常緑低木。初夏に白色小花の花をつけ、秋に赤い実になりますが、鳥が食べない限り、冬中見ることができます。
南海高野線紀伊細川駅から矢立に通じる4キロほどの近畿自然歩道沿いには、正月用の生け花として広く栽培されており、山里を彩っています。
ナンテンは庭木や生け花のほか、〝難を転じて福となす〟という縁起のよい植物として活用されています。たとえば、ナンテンの葉に毒性の強い微量のシアンがあって、虫が寄り付かないので虫食いがないといわれ、神社などの厄除け、魔除けにしたり、防腐作用があることから生魚などにナンテンの葉を添えたりします。これは「もう毒見は済んでいます。大丈夫です」という意味にもなっているようです。また、実はセキ止め、喘息、のど薬などにも使われています。いま一番ヒットしているのは何といっても「ナンテンのど飴」の原料になっていることです。
花言葉は機知に富む、福をなす、よい家庭、私の愛は増すばかり…と、心地よいことばが並びます。(Y記)
更新日:2015年11月30日 月曜日 21:09