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「高野の花たち」(40)ミカエリソウは浮世絵美人

ミカエリソウ(見返り草)は日本固有種で、シソ科テンニン属の落葉低木。林の中に群生し、高野山では町石道などに自生しています。
名に草と付きますが、茎は木質化し、50~100cmの低木。葉は長めの楕円形で対生。葉裏には灰色の毛が密生しています。花のない時季には山あじさいと間違えられるほど、あじさいに似ています。
ピンク色の花穂は直立し、下から上へ咲き上がります。1つ1つの花は胴長の筒状で、4本の雄しべと1本の雌しべが突き出しています。この姿を「糸」と見立てて多数の糸を束ねて短く切ったようにも見えるところから、別名「糸掛草」とも呼ばれます。
通り過ぎた後にもその美しさに、思わず振り返って見るから付けられた名前だというこの花、浮世絵の「見返り美人」の姿と重なって、あのように艶やかな花が林の中で、よりそって咲いているのが、興味をそそります。(K記)


更新日:2015年9月6日 日曜日 21:45

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