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ネットトラブルなくそう!橋本市長が初のスマホ宣言
携帯電話・スマートフォンが小中学生にも普及して、〝ネットトラブル〟や〝ネット依存症〟が心配される中、和歌山県橋本市の平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は、7月14日、市長室で、スマホ・ケータイを正しく使おうと呼びかける「橋本市子どもスマホ宣言」を宣言した。和歌山県内の首長による同スマホ宣言は初めてで、平木市長は「スマホ・ケータイ環境が悪化している今、小中学生の健全育成には、学校・家庭・行政の協力が何よりも重要」と訴えた。
この日、市長・応接室に橋本市PTA連合会の瀬崎浩一(せざき・こういち)会長、橋本市青少年育成市民会議の辻本勉(つじもと・つとむ)会長、橋本市学校長会の佐藤昌吾(さとう・しょうご)会長、橋本市教育委員会の小林俊治(こばやし・しゅんじ)教育長ら教育関係者が参集。
平木市長は「橋本市では、小・中学生のスマホ・ケータイ所持率が、全国平均を上回り、長時間のネット利用により、生活習慣の乱れや、集中力の低下等の実態が、各学校の生活習慣アンケート等から明らかになった。また、SNSサイトへの誹謗(ひぼう)・中傷(ちゅうしょう)等の書き込みや、画像・動画の投稿といったネットトラブルも増加し、ネット上でのいじめ事案も発生している(一部略)。橋本市の子どもたちの健全な成長を願い、橋本市子どもスマホ宣言を宣言する。 一、学校へ持って行かせない 一、夜9時以降に通信させない 一、夜10時に電源を切らせる 一、家庭でルールをつくる」とする宣言文を読み上げた。
橋本市立の小学校は現在15校、同中学校は7校あり、同小中学生は約5300人。橋本市教委社会教育課の話では、「橋本市子どもスマホ宣言」のタイトルをつけて、「スマホより大事にしよう自分の子」というメール入りスマホをかざす橋本市マスコットキャラクター「はしぼう」のイラストなどを印刷した「宣言ポスター」260枚とチラシ6000枚を作成。ポスターは市内要所に掲示し、チラシは小中学生のいる全家庭に配布、協力を訴えることにしている。
これまで橋本市PTA連合会と橋本市青少年育成市民会議などが、スマホ・ケータイ環境の悪化する中、子どもたちを守る取り組みを実践してきたが、今回は一歩踏み込んだ「宣言文」をまとめ、市長に宣言を依頼したという。
平木市長は宣言の後、「スマホいじめや誹謗・中傷だけでなく、スマホしながら自転車に乗っている危険な子どもたちもいる。小中学生の健全な成長には、やはり昼はきちんと授業を受け、夜はゆっくり眠ることが大切です。これを条例化するには、難しい側面もあるので、先ず、スマホ宣言をし、学校・家庭・行政が力を合わせて、取り組むことにしました」と語った。
写真(上)は「橋本市子どもスマホ宣言」を読み上げる平木・橋本市長。写真(中)は「橋本市子どもスマホ宣言」のチラシ。写真(下)は同宣言をした平木市長と保護者団体、教育団体関係者ら。