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七夕〝縁結びの青笹〟無料進呈~特許技術の大弥工芸
「枯れない笹」にする特許技術を持つ和歌山県橋本市隅田町の大弥(だいや)工芸の奥村浩章(おくむら・ひろあき)社長は、七夕の日の7月7日、同技術で作った枯れない笹「縁結び えいさっさ」を、JR・南海橋本駅前の「はしもと広域観光案内所」に展示し、希望者に無料進呈した。奥村社長は「さらに後日も残っていれば、お持ち帰りください」と言っている。
この枯れない笹「縁結び えいさっさ」は、星々がきらめく天の川で、牽牛(けんぎゅう)と織姫(おりひめ)が出会う絵葉書き(縦約25センチ、横約13センチ)に、特許技術で枯れないようにした緑色の笹を添えた逸品。好意を抱く人の郵便番号、住所、氏名を書いて、130円切手(現在は120円)を貼って投函すれば、「かならず思いが通じるはず」という、珍しい郵便グッズである。
これは大弥工芸が、平成7年当時の近畿郵政局(大阪市)からの依頼で制作。枯れない笹「縁結び えいさっさ」は、同局管内の約3000郵便局で、777円分の切手購入者に進呈され、その数は約30000枚にのぼったという。
当時は技術開発の途中で、「緑の笹の寿命」も数日程度と短かったが、特許技術を取得した後の平成17年以降は、緑の笹の色もほとんど不変のものとなった。
この日、平成7年当時の枯れない笹「縁結び えいさっさ」の数十枚の絵葉書が、倉庫に眠っていたので、さすがに処分するにしのびず、絵葉書きに新しい枯れない笹を添えて、同広域観光案内所に展示、観光客に進呈することにした。
大弥工芸は、十日戎の日、「商売繁盛で、笹持って来い」の掛け声で名高い、大阪の今宮戎神社に大量の笹を納入する、いわば笹扱いの御本家。奥村社長は「この枯れない笹に、思いを書いた短冊を添えて、幸せの夢を叶えてください」と、笑顔で話していた。
「はしもと広域観光案内所」の営業時間は午前9時~午後5時で、水曜は定休日。9日(木)に枯れない笹「縁結び えいさっさ」が残っていれば、無料進呈してもらえる。問い合わせは同広域観光案内所(電話=0736・33・3552)
写真(上)は枯れない笹「縁結び えいさっさ」を披露する奥村社長=はしもと広域観光案内所で。写真(中)は特許技術を施した枯れない笹。写真(下)は絵葉書きに添えられた枯れない笹の郵便グッズ。