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カイツブリやススキ…溜池秋景色~9日、改修竣工式

うっとうしい雨雲が去り、青空が広がった9月26日、奈良時代の女性ヒロイン・中将姫伝説で名高い和歌山県橋本市恋野の本田池(ほんでんいけ)では、カイツブリ(鳰)が巧みに潜水を繰り返し、堤ではススキ(薄)が風になびくなど、いよいよ山里は秋景色を呈してきた。

恋野区には、本田池や似賀尾池(にがおいけ)など、合わせて9つの農業用溜池(ためいけ)があり、和歌山県と橋本市は、そのすべての池の防災・改修工事をすでに完了、10月9日(木)には「総合竣工式」を開催。小学生のカヌー体験や、中将姫旧跡ウォーキングなどもある。

本田池の南側に広がる「あじさいの里」は、さすがに今は、無数の葉に覆われているが、池の堤では、木々の葉が色づきはじめ、綿雲の浮かぶ空の下では、群れススキの穂が、爽やかな風にそよいでいる。

池の堤にたつ東屋で、暫く休憩していると、正面の水面にはカイツブリのカップルが現れて、ぴょこんと雄がもぐると、すかさず雌がこれに続く。幾重にも波紋が広がること5秒、10秒、15秒…。忘れた頃に、思わぬ場所に、雄、そして雌が、ひょっこりと浮かび上がる。

今、恋野の池は、堤が頑丈になり、台風・豪雨にも耐えられる。しかも、周辺には、いろんな植物が生い茂り、バッタが飛び跳ね、夏の名残のツクツクボウシが鳴いて、天然自然ここにあり、という雰囲気。

しかも、毎年「あじさいまつり」や「中将姫旧跡めぐり」などの、各種イベントを繰り広げ、知名度はぐんぐん上昇中。コンクリートジャングル、車の排気ガス、人々の雑踏の大都市からは、まさに別天地で、「恋野の池は、やがて観光地として、脚光を浴びるのでは」と、市民の期待を集めている。

総合竣工式は約400人の参加を予定。問い合わせは和歌山県伊都振興局地域振興部農地課(電話=0736・34・1700)。

写真(上)は仲良く泳ぐ本田池のカイツブリ。写真(中)は大改修を完了した似賀尾池。写真(下)は綿雲の浮かぶ青空の下、風になびく群れススキ。


更新日:2014年9月27日 土曜日 00:00

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