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鉦・太鼓〝村上3兄妹〟頑張る~今年も橋本の舟楽車

胡弓(こきゅう)や三味線などの音に合わせて曳行(えいこう)する、全国でも珍しい和歌山県橋本市橋本の舟楽車(ふなだんじり=和歌山県有形民俗文化財)の演奏練習が、9月21日、地元の橋本区まちづくり会館で行われた。この舟楽車は少子高齢化のため、楽器演奏者が少なくなり、伝統継承が危ぶまれているが、今年の秋祭りには小中学生4人が演奏参加してくれることになり、橋本区舟楽車保存会の土屋忠昭(つちや・ただあき)会長(71)は「子供たちの頑張りがうれしい。皆さん応援してください」と言っている。

この舟楽車は、総ケヤキ造り。鳳凰(ほうおう)や獅子の彫刻で飾られた〝屋形舟〟で、「八幡丸」と呼ばれている。秋祭りには舟楽車の舳先(へさき)に鉦(かね)、船尾に胡弓が各1人、屋形内に三味線、小太鼓が各2人の計6人が乗り込む。
舟楽車の進行に合わせて、「ちんちん ちろべーが てあらいもって ておけで みずおばくんで…」と、ユーモラスなリズムをとりながら演奏。「まだまだ、さっさい」という、独特の囃子(はやし)を入れて、悠長にまちなかを行く。

舟楽車の屋形内での演奏は1曲で約1分20秒、それを20~30分続け、休憩の後、ふたたび繰り返す。
この日、演奏練習に参加したのは、小太鼓担当の中学1年の村上和輝(むらかみ・かずき)くん、弟の小学5年生の幸輝(こうき)くん、鉦担当の妹の同2年の芽(めい)さんの〝村上3兄妹〟と、胡弓の土屋会長、三味線の井硲一夫(いさこ・かずお)さん(74)、斎藤伸幸(さいとう・のぶゆき)さん(54)の6人。

〝村上3兄妹〟は3年目の参加で、すでに堂々と演奏ができるが、改めて胡弓や三味線との合奏を練習。「練習は楽しいし、秋祭りの本番も楽しみ」と明るく笑った。本番では、鉦・小太鼓が上手な小学6年の越山ゆかりさんも参加を決めている。

土屋会長は「橋本区は少子高齢化に加え、街の再開発事業で、住民の約半数が区外へ転居。舟楽車の演奏者も、曳き手も激減しています。それでも、秋祭りには〝村上兄妹〟のように、頑張ってくれる子供たちや、区外から仲間が集まってくれるので、何とか続けられています」と、強い絆(きずな)を喜んでいた。
今年、橋本区が参加する「相賀大神社、相賀八幡神社、牛頭天王社の秋祭り」は、10月11日(土)が宵宮、同12日(日)が本宮。

写真(上)は舟楽車・楽器演奏の練習をする〝村上3兄妹〟=手前から小太鼓の村上和輝君、幸輝君、鉦の芽ちゃん。写真(中)は〝村上3兄妹〟と右手前から胡弓の土屋会長、三味線の井硲さん、斎藤さん。写真(下)は全国でも珍しい和歌山県有形民俗文化財の橋本の舟楽車。

更新日:2014年9月22日 月曜日 00:00

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