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橋本市副市長に森川さん~「平木市長を全力補佐」
和歌山県橋本市の新・副市長に4月25日、森川嘉久(もりかわ・よしひさ)さん(60)=同市企画部長=に決まった。先の市長選で初当選した平木哲朗(ひらき・てつろう)市長が、同日開かれた臨時市議会本会議に提案、同意され、森川さんが同日付で副市長に就任した。任期は4年間。
当選後、初めて市議会に登壇した平木市長は「行財政改革や企業誘致、福祉、教育など市の発展に全力で取り組む」と所信表明したのを受けて、森川副市長は「市職員一筋で37年間、頑張ってきましたが、平木市長は市議、県議、民間経験もあり、視野も広いので、その指導のもと、一生懸命、補佐していきたい」と誓った。
森川さんは昭和52年(1977)、大阪大学(人間科学部)を卒業後、橋本市職員になり、健康福祉部高齢対策課長、同部健康課長、総務部企画秘書室長、企画部参事・企画経営室長、同・職員課長、総務部参事・総務課長、総務部長、企画部長を歴任。職員、市民の間では、「市の〝台所事情〟を知り尽くし、聡明かつ明朗なうえ、心の芯が強い」と、その人柄を評価されている。
この日、平木市長は「合併特例債は、今10億円程度となり、普通交付税算定の特例期間も終了、最終的には6億5000万円もの減収になる。民間委託・民間活力導入などで財政を健全化したい」と切り出し、「地場産業振興と企業誘致に取り組み、国の伝統的工芸品に指定されたへら竿や、地場産業のパイル織物などの技術を使った新産業の創出、新商品の開発に力をいれる」と強調。
また、「耕作放棄地・遊休農地の再利用と、特産品づくり、農産物のブランド化を進め、販路を開拓。後継者育成にも努力したい」と述べ、「子育て相談、親子交流会を活発にし、子育て支援日本一を目指す。高齢者の介護予防事業、移動手段の確保、買い物支援、地域医療の充実と高度救急医療体制を確立する」などと抱負を述べた。
これを受けて、森川副市長は「職責の重さに身の引き締まる思いです」と謙虚に挨拶。「今後、合併特例の財政支援もなくなり、橋本市の正念場がやってきます。しかし、『成せばなる、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』(上杉鷹山=うえすぎ・ようざん)の言葉もあり、微力ながら全力を尽くします」と決意を述べた。
前任の清原雅代(きよはら・まさよ)副市長は旧・高野口町と合併前の平成17年、和歌山県職員から旧・橋本市助役に就任。翌年、両市町が合併後も助役、同19年に副市長と肩書きが変更された。森川副市長は市職員としては、約8年半ぶりの抜擢、起用となった。
臨時議会後、森川副市長は本紙の取材に対し、「合併当時、平木市長は橋本市議で、同時に合併協議会委員であり、今の橋本市長期総合計画の基となった〝新市まちづくり計画〟の策定に尽力。清原・前副市長は当時、県派遣の合併協議会事務局の要職にあり、日夜奮闘されていました。今回、重責のお話をいただいた際は、晴天の霹靂(へきれき)でしたが、当時、私も合併担当だったので、何かのご縁と思い、決心致しました。これからは議会、各種団体など皆様のご協力をいただきながら、平木市長を全力で補佐、行政課題解決に取り組みたい」と語った。
一方、橋本市の松田良夫(まつだ・よしお)教育長(66)の後任には、小林俊治(こばやし・しゅんじ)氏(62)に決まった。任期は同日から4年間。
写真(上)は橋本市臨時議会で初めて所信表明する平木市長。写真(中)は橋本市臨時議会で挨拶する森川副市長。写真(下)は発展が期待される橋本市の風景=市役所、振興局、商工会議所、警察などの周辺。