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時空に「無心」の文字~書・画作品展~ファン魅了

和歌山県橋本・伊都地方の書画作品を集めた第25回「百之会(ひゃくしかい)展」と第10回「光彩の会(こうさいのかい)展」が、4月18日、橋本市教育文化会館4階で始まった。訪れる書画ファンは、郷土の芸術家の深い心に触れている。いずれも20日(日)まで。入場無料。

「百之会展」は会員27人の書作品と、会員9人の陶芸など机上作品を展示。敬愛する故・塩野松雲(しおの・しょううん)氏に師事した防野宗和(ぼうの・そうわ)さんの書「無心」は、縦書きで「無」という字から遥か離れたところに「心」という字を表し、「無」と「心」をかすれた筆跡でつなげている。隣の作品「炎」は、漆黒(しっこく)の空間に、真っ赤な炎が燃え立つ、言わば油絵のような書。

防野さんは「無心の二文字の間の余白は、余白ではなくて余裕。つまり時間と空間です。また、無心という字を書いた後、今度はめらめらと心が燃え上がり、炎という文字を書くことに…」と語った。

机上作品は「笑いとばそ」の言葉を入れた陶芸作品などが並び、中央には苔玉(こけだま)に咲かせた清楚な二輪草が飾られ、女性たちが「まあきれい」と見入っていた。

「光彩の会展」は、かつて橋本市内のアトリエで水彩画を学んだ洋画家・内田英雄(うちだ・ひでお)さん(和歌山県すさみ町4328)と、その弟子11人の作品を展示。内田さんは水彩の濃淡を巧みに生かした「高尾山」という4作品を出品。童話作家・佐藤律子(さとう・りつこ)さんは、生け花の陰に並ぶ「おひなさま」や、川面に生える山と雲を描いた「秋色」を掲げていて、いずれも季節感が、ひしひしと伝わってくる。

「百之会展」「光彩の会展」は午前9時~午後5時(最終日午後4時)まで。
写真(上)は「百之会展」に出展された作品「無心」と「炎」。写真(中)は二輪草に飾られた陶芸など机上作品。写真(下)は風景や静物作品が展示された「光彩の会展」。


更新日:2014年4月19日 土曜日 00:12

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