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抽象画「紀の川 赤い月」面矢さん半回転させ展示

和歌山県橋本市妻の橋本市文化協会長で洋画家の面矢元子(おもや・もとこ)さんと、その弟子8人の作品を集めた「それぞれの世界 アトリエM,Art展」が、1月24日(金)、同市東家の橋本市教育文化会館4階で始まった。今回は面矢さんが「紀の川」をテーマにした抽象画4点を、すべて半回転させて掲示していて、鑑賞者に独特の紀の川を感じさせている。26日(日)まで。入場無料。
その1点目は「紀の川の赤い月」で、山上の空に出た赤い月が、下の川面に映っている図柄。それを横に回転させたために、右に出た月が左に映り、左から右へ流れる川が、上から下へ滝のように落ちる図柄に変わる。その錯覚の世界は、改めて紀の川の存在を感じさせている。
2点目と3点目は「紀の川 月が出る」、4点目は「紀の川 赤い鉄橋」で、これらは1点目に比べて抽象性が深く、一見、半回転させたようには見えないが、よく眺めると紀の川の水、月光、鉄橋が心の底に映えてくる。面矢さんは「あちこちの展覧会では、たまに作品を半回転させて掲示してきましたが、この作品展では初めてです。絵画は理屈ではないので、どう感じられるかは自由で、どうぞゆっくり楽しんでください」と話した。
同展には面矢さんと、面矢さんのアトリエで洋画を学んでいる桝井啓子さん、中村昭さん、斉藤和夫さん、中屋佳子さん、徳山伴子さん、中西恵子さん、中西美佐子さん、堀川文代さんで、高所から眺め、屹立(きつりつ)する峰や、深い山襞(やまひだ)を描いた中村さんの大作「穂高の大キレット」(80号)など、心に迫る作品計40点を展示している。
「それぞれの世界展」は、1999年から開催し、今回で14回目になる。面矢さんは、「この展覧会は、テーマを各自におまかせし、それぞれ自由自在に描いた作品を飾っています。ですからすべて個性豊かで、見ていて楽しいと思います」と話した。
同展の時間は午前9時半~午後5時(最終日は午後4時)。なお「紀北文人展」も同会館4階で同時開催されている。
写真(上)は面矢さんの作品「紀の川 赤い月」。写真(中)は抽象画「紀の川 月が出る」「紀の川 赤い鉄橋」と面矢さん。写真(下)面矢さんの「紀の川 月が出る」=いずれも半回転させて掲示されている。


更新日:2014年1月25日 土曜日 00:16

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