初荒神でジャズ＆声明のコラボ奉納～光三宝荒神社

和歌山県橋本市神野々の「光三宝荒神社（ひかりさんぽうこうじんじゃ）」＝菅原成典（すがわら・せいてん）管主＝で、１月１３日、護摩木を焚いて家内安全などを祈る「初荒神（はつこうじん）」（柴燈護摩供＝さいとうごまく）が営まれた。関西ジャズ界大御所の上場正俊（うえば・まさとし）さんのドラムと菅原管主ら僧侶５人の声明の〝饗宴〟や、太鼓グループ「鼓舞（こぶ）」などの太鼓・横笛・踊りの奉納があり、集まった約２００人の参拝者を感激させていた。
「鼓舞」は代表の坊直人（ぼう・まさと）さんら３人が登場。「轟（とどろき）」や「朝焼け」など４曲を、大太鼓、締め太鼓、組み太鼓、横笛で、静かに、あるいは激しく演奏。それに合わせて、踊り子たちも登場し、艶（あで）やかな踊りを披露した。太鼓をたたく母の小川千聖（ちさと）さんの横で、まだ２歳の紗月（さつき）ちゃんが、もみじのような手で拍手すると、参拝者らは「かわいい」と大喜びで、人垣から〝おひねり〟が舞っていた。
また、上場さんが時を刻むようにドラムをたたき、それに合わせて、菅原管主ら僧侶５人が唸（うな）るように声明を唱えると、楽器と肉声とが不思議に響き合い、荒神さんは独特の神聖な世界に包まれ、大きな拍手が起きていた。
この後、同神社の御供所「観音寺」の菅原章光（しょうこう）住職が「今年は午年（うまどし）、馬のように元気で行きましょう。家内安全、無病息災を祈ります」と挨拶。「初荒神」は、菅原住職ら５人の僧の読経で始まった。
境内の４本の竹に綱を張りめぐらせた、四角い〝聖域〟の中央で、うず高く積まれた檜葉（ひば）山に、タイマツの火が移されると、炎と煙が勢いよく立ちのぼる。
大勢の善男善女は、「家内安全」などの祈願文と氏名を書いた計約８００枚の護摩木を、燃え盛る護摩檀に次々と投げ入れては、何度も目をつむって、手を合わせていた。
写真（上）は上場正俊さんのドラムと菅原管主らによるジャズ＆声明・奉納演奏。写真（中）は燃え上がる護摩檀の火炎に祈願文を書いた護摩木を投げ込む善男善女たち。写真（下）は心に響く太鼓演奏を奉納する「鼓舞」のメンバーら。

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