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竹灯籠700本制作~隅田八幡~元旦の足元照らす
国宝・人物画像鏡を所蔵することで名高い和歌山県橋本市隅田町の隅田八幡神社の大晦日~元旦を飾る「竹灯籠(たけどうろう)」が、同神社氏子青年会(森脇和哉会長)の手で制作された。寺本嘉幸(よしゆき)宮司は「竹灯籠は、当神社に並べ、希望者には名前や祈願文を記し、奉納していただきます」と言っている。
制作された竹灯篭は計700本で、うち450本は、3本ずつシュロ紐で縛って150束にし、残りは1本ずつの単体とした。竹灯篭は、長さ約10センチ~約1メートル、直径10~12センチの円筒状で、節の部分に小さな燭台をはめ込んでいる。
氏子青年部会の約20人が協力。地元の竹山で青竹を切り出し、円板状の機械ノコギリで、切り口を斜めに裁断。竹灯籠を束ねたり、古い竹灯籠の燭台を磨いたりして、準備を整えた。
この竹灯籠は、大晦日の夜、参道わきの石灯篭の周りや、随身門(ずいしんもん)をくぐる石段(55段)の中央ライン、拝殿前などに並べ、午後11時半ごろ、寺本宮司の〝大祓い神事〟の後、境内の〝どんど焼き〟に火をつけると同時に、竹灯篭のロウソクにも火を灯し、参拝者の足元を照らすことになる。
竹灯籠作りは同青年会が「神社や参拝者に奉仕したい」として発案。2008年(平成20)正月用からはじめ、今回で7回目になる。
同神社禰宜(ねぎ)の寺本佳文(よしふみ)さんは、「竹灯籠は元旦の2時ごろまで灯るものと思います。また、地元は県内屈指の養鶏、鶏卵の産地なので、元旦にはゆで卵を先着200人様に振舞う予定です。すてきな元日気分を味わってください」と言っている。
写真(上)は隅田八幡神社で氏子青年会の青年が披露する竹灯籠。写真(中)は竹山から切り出された竹灯籠用の青竹。
写真(下)は元旦用に制作された竹灯籠の数々。