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銀行の大金庫、今は施設浴場~冬も〝ぽっかぽか〟

銀行の大金庫を浴場に改造した珍しいデイサービス施設が、和歌山県橋本市の林間田園都市にオープンして約10年…、浴場は「金庫湯」と名付けられ、利用する高齢者から「よく温もる」と人気が続いている。施設を運営する社会福祉法人・光誠会の堀畑光久理事長は「これから一気に厳しい冬が到来するので、風邪を引かないよう、しっかり温もっていただきます」と話している。
光誠会は、同市隅田町で県内最大級の特別養護老人ホーム「ひかり苑・天佳苑」を運営する社会福祉法人。平成16年5月には、同市城山台2丁目の新興住宅地のど真ん中で、すでに閉鎖していた銀行の城山台出張所(鉄筋平屋建て約250平方メートル)と、駐車場(同)を買収して改造。城山台デイサービスセンター「ぽっかぽか」としてオープンした。
光誠会は、銀行事務所の一番奥にあった大金庫(約30平方メートル)の鉄扉2枚を、オブジェとしてそのまま残し、完全に塞がっていた南側の固い壁をくり抜いて窓にし、浴場に造り直した。その構造はとても頑丈なだけに、室内は施設の名前通り、湯気でぽっかぽか…。
利用する高齢者らは、看護師や介護士の世話を受けながら、「ああ、てんごく、天国」と気持ちよさそうに入浴を楽しんでいる。堀畑佳久・施設長は、この珍しい浴場について、新聞・テレビの取材に対し、「お金、または金庫とは、本来冷たいものですが、このお風呂は逆に、とっても温かいですよ」と説明している。
施設内には、浴場のほか、食堂、リビングルーム、相談室があり、藤林昭彦管理者はじめ、相談員や看護師、介護士、調理師らが、常時約10人の利用・高齢者を世話している。
城山台は大阪の巨大ベッドタウンで、最近は大阪方面の官公庁や会社、商店に務めていた〝団塊の世代〟が次々退職、高齢化が著しく、将来、デイサービス利用者が増えそう。
堀畑理事長は「地元のご意見をしっかり拝聴しながら、皆さんに喜ばれる楽しい施設にしていきたい」と話していた。
営業日・時間は、月、火、木、金、土曜の午前10時~午後4時。利用料は、介護度に応じ、1日1500円~2000円。問い合わせは同「ぽっかぽか」(電話0736・38・1234)。
写真(上)は銀行の大金庫を改造して造った浴場。写真(中)はオブジェとしてそのまま残した大金庫の2枚の鉄扉。写真(下)は元・銀行、今・城山台デイサービスセンター「ぽっかぽか」の外観。


更新日:2013年11月13日 水曜日 01:01

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