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玉川峡の「筧」を再構築~紅葉間近、5か所OK

渓流釣りの本場、和歌山県橋本市の玉川峡(紀伊丹生川)に設けていた岩清水の掛け流し「筧(かけい)」が、台風18号・豪雨のため流出したため、やどり地域振興協会理事長の上西進さん(76)は10月29日までに、玉川沿い計5か所で「筧」を再構築し、「間もなく観光客が訪れる紅葉シーズン、手洗い場などとして、自由に使ってください」と言っている。
玉川峡には、橋本市~高野山をつなぐ国道371号線が走り、その道沿いには険しい山肌が迫る。山斜面の約100か所の岩盤の割れ目から、岩清水が噴き出し、滝のように勢いよく流れている。
昨年夏、当時、玉川漁業協同組合長だった上西さんは、この岩清水を釣り人や観光客に使ってもらおうと、計8か所に「筧」を設けた。
「筧」は、直径約10センチの青竹を半分に割り、節(ふし)を取り除いて、長さ約2・5メートルの樋(とい)を作り、一方の先を岩肌に当て、もう一方の先付近を、丸太で支えた形で、岩清水は「筧」を一筋の水となって流れ落ちた。
釣り人は、この「筧」から、アユやアマゴが弱らないように、アユ缶に水を汲む。観光客は手や顔を洗う。大阪の喫茶店主は「沸かしてコーヒーに使うと、客が喜んでくれる」と言って、容器を満タンにして帰るほどの人気ぶりだった。
ところが、今年9月の台風18号・豪雨で「筧」は全滅。上西さんは、その後、余暇をみては「筧」の再構築に取り組み、今は温泉宿泊施設「やどり温泉いやしの湯」の下流域の計5か所で、真新しい「筧」を完成させている。
上西さんは「私が筧作りをしていると、通りがかりの人たちから〝なんぼ作っても台風・豪雨で流されるぞ〟と笑われますが、自然と人間との関係は、昔から流されたり、それでも作り直したり…。私も玉川峡ファンのために、なんぼ流されても、筧を作ります」と力強く話していた。
写真(上)は、岩清水を一筋の水として流している筧。写真(中)は岩清水を手を洗う上西さん。写真(下)は、ほとばしる玉川峡の岩清水。

更新日:2013年10月30日 水曜日 02:16

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