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高野山や温泉へ車通行OK~国道371号仮復旧

9月の台風18号・豪雨のため崩落していた和歌山県橋本市宿の温泉宿泊施設「やどり温泉いやしの湯」付近の国道371号線が仮復旧し、車による橋本市街~高野山間の往来ができるようになった。やどり地域振興協会の上西進理事長は10月26日、台風27号が南海上を遠ざかった後、同国道を再点検、土砂崩れもなく通行可能なことを確認し、「高野山や温泉への交通は、もう大丈夫」と喜んでいる。
やどり温泉いやしの湯は、玉川(紀伊丹生川)沿いにあり、国道崩落現場は同温泉上流約100メートルの場所。台風18号・豪雨では、幅約5メートルの国道が、長さ35メートルにわたって、同川に崩落した。温泉下流域でも、国道が山斜面の土砂で埋まったため、温泉の宿泊客13人が孤立したが、翌日、同温泉が高野山側から車を回し、大阪方面からの宿泊客全員を無事に帰すことができた。
5日後には同温泉の下流域で、国道の土砂が完全に取り除かれ、橋本市街地~同温泉間の、車の通行が再開されたが、上流の国道崩落の被害は大きく、高野山へは走れなくなり、復旧には半年以上かかると考えられていた。
ところが、和歌山県はただちに復旧工事に着手。流木を取り除き、崩落現場の川側には1トン土嚢(どのう)約100個を積み上げたうえ、大量の砕石を敷き詰め、固めるという緊急措置をとった。アスファルト舗装はされていないが、この措置により、橋本市街地~高野山の、車の往来がスムーズにできるようになった。
上西理事長は「今回の台風27号についても、玉川峡に災害をもたらさないかと、心配しましたが、幸い直撃は免れました。今は国道も復旧し、温泉・宿泊客も増えてきて、元の活気を取り戻しつつあります」と胸をなでおろしている。
但し、玉川下流域の九度山町と上流の橋本市犬戻り間を結ぶ県道は、依然、ガードレールの間に無数の流木が突き刺さったり、大量の土砂で埋まったりしていて、今のところ復旧のメドは立っていないという。

写真(上、中)は仮復旧した〝やどり温泉いやしの湯〟上流約100メートルの国道371号線。写真(下)はふだんのたたずまいを取り戻した〝やどり温泉いやしの湯〟。


更新日:2013年10月27日 日曜日 00:06

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