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紀北工業・小倉君が初優勝~アマ無線探知・国際大会
険しい山中に設置された無線送信機を探し出す国際大会「第9回IARU第3地域ARDF選手権大会」の144MHz帯M19クラスで、和歌山県橋本市の県立紀北工業高校・電気科3年生「ものづくり研究部」部員・小倉弘貴(おぐら・ひろたか)君(17)が、見事、初優勝を飾った。小倉君は「初参加での優勝で、とてもうれしい。今後も無線関係のコンテストには参加したい」と張り切っている。
第9回IARU(国際アマチュア無線連盟)第3地域ARDF(アマチュア無線方向探知)選手権大会は9月1日~6日、韓国の山中で開催。競技は山林の随所に隠された5基の無線送信機を、参加選手が競技用の小型受信機を使って、送信機のありかを突き止め、発見した送信機数と所要時間の短さを競う。
小倉君は、過去の成績をもとに、全国高校文化連盟・アマチュア無線設立準備会から、参加選手に選ばれ、同大会に出場。世界の精鋭29人が競った144MHz帯M19(男子19歳以下)クラスで初優勝。同時に精鋭25人が競った3・5MHz帯M19クラスでも、3位入賞を果たした。
これまで小倉君は、普段から部員や自ら制作した無線機を使って、橋本市隅田町山内や、かつらぎ町天野の山中で、送信機の探索練習を重ね、学校周辺でのランニングで健脚づくりに励んできた。
今回の大会では、山の起伏が激しいうえ、岩場が多く、行く手は困難を極めたが、小倉君は電波伝搬の性質を読み取り、コンパスや磁石を巧みに使いながら、山中約10キロを全力疾走。栄冠を手にした。
小倉君は「今回の大会で知り合った日本人選手から〝社会人になっても競技を続けよう〟と言ってくれた。今後も頑張りたい」と、喜びを語った。
「ものづくり研究部」顧問の中谷郁夫教諭(教務部長)は「無線が大好きな小倉君が、日頃の練習の成果を見事発揮できてよかった。これからも世界の選手たちと交流してほしいし、勉強や運動など、どんなことにも、懸命に取り組んでほしい」と、将来を期待していた。
写真(上)は見事、初優勝を飾り、ゴールドメダルで讃えられる小倉君。写真(中)は大会に臨む小倉君。写真(下)はゴールを目前にした小倉君=写真はいずれも紀北工業高校「ものづくり研究部」提供。