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子供パワーで地蔵盆楽しい~定福寺でヨーヨー釣り

「まち起こしは子供や若者のパワーで」と、地蔵盆の8月24日、和歌山県橋本市賢堂の高野山真言宗・紫雲山「定福寺(じょうふくじ)」(生地清祥=おいじ・せいしょう=住職)で、ヨーヨー釣りなどの〝子ども遊びコーナー〟が初めて設けられ、地元住民らが明るく交流した。
定福寺は高野山麓の紀の川左岸、昔の高野参詣「黒河道(くろこみち)」の入り口にあり、約30年前まで地蔵盆には、境内で盆踊りが行われてきた。今は全国的な高齢化の例にもれず、子供や若者の減少に伴い、盆踊りは途絶えている。
そこで、50~60歳代の熟年層が中心となり、賢堂・地蔵盆実行委員会(約10人)を結成。「まち起こしは、先ず定福寺で地元住民が交流。多くの子供や若者たちに参加してもらうこと」として、〝子ども遊びコーナー〟の設営を企画。同寺に建つ地蔵尊(約10体)の前には小振りのテント、境内には大振りのテントを張り、ヨーヨー釣りなどの〝子ども遊びコーナー〟を用意した。
この日は、あいにくの雨だったが、しっかりしたテントが効果を発揮。生地住職が地蔵尊に向かって読経する中、集まった善男善女が手を合わせ、先祖供養、安産、家内安全などを祈った。〝子ども遊びコーナー〟では、家族連れで訪れた約20人の子供たちが歓声を上げ、昔の縁日のような楽しい光景を見せていた。
一方、同寺の前を通る「黒河道」は、現在、県市が「世界遺産・追加登録を…」と調査、申請途中で、住民らは市教委から配布されたポスターを同寺や集会所、高齢者の交流拠点「くにぎの郷」などに掲示。ムードづくりに取り組んでいる。
地元の重鎮、山本一清(かずきよ)さん(82)は「この30年間、読経をお願いするだけの、静かな地蔵盆でしたが、今回は久々に家族連れで賑わいました。実行委は〝盆踊り復活〟についても討論すると思います。歴史ある定福寺とその周辺に、昔の活気を取り戻してほしいです」と話した。
写真(上)は定福寺の地蔵盆でヨーヨー釣りを楽しむ子供たち。写真(中)は地蔵尊に向かって読経する生地住職。写真(下)は世界遺産・追加登録を願う「黒河道」のポスター。 
写真はいずれも山本一清さん提供。


更新日:2013年8月25日 日曜日 14:23

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