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アサガオ観賞や紙漉き体験…紙遊苑で夏休み楽しく

世界遺産〝紀伊山地の霊場と参詣道〟にある紀州高野紙伝承体験資料館「紙遊苑」(しゆうえん=和歌山県九度山町慈尊院749の6)で、8月17日(土)~9月16日(月)、第5回「アサガオ展」が開かれる。同苑では〝高野紙・紙漉き体験コーナー〟もあり、夏休み中の子供やその家族でにぎわいそう。町教委では「アサガオは猛暑続きのため、開花が遅れていて、今後の天候にもよるが、見頃は8月末からになりそう」と言っている。
アサガオは奈良時代~平安時代、空海など遣唐使がアサガオの種を下痢、利尿剤などに効能があるとして、中国から持ち帰ったのが最初とされている。そこで紙遊苑では、紀伊山地の霊場と参詣道が、世界遺産登録5周年を迎えた2009年から、その記念事業として、毎年、アサガオ展を開催してきた。
今回は形も色も桔梗(ききょう)に似た「桔梗咲き」や、一般的でふつうの「大輪咲き」など、アサガオ計180鉢を展示。その数は、高野山別格本山・女人高野「慈尊院」~高野山・壇上伽藍の町石道(180町)に合わせた。
「アサガオには、猛暑続きの今夏、朝夕しっかり水をやっていますが、それでも開花は2週間程度、遅れています。アサガオは、強い日差しを浴びてしぼんでしまうので、観賞は午前10時頃までがよさそう」と言っている。
一方、弘法大師・空海は、中国から紙の製法も伝えていて、九度山町の古沢を中心に、最盛期には100軒もの家々で高野紙(古沢紙)が漉かれていた。現在では、紙漉き仕事は途絶えているが、同町は高野紙を次世代に伝承しようと「紙遊苑」を設置。希望者には、色紙大(300円)、A3大(同)、はがき大(3枚300円)の紙漉きを体験してもらっている。
今はちょうど夏休み中の子供やその家族が訪れ、簀桁(すけた)を使って、漉き舟の中から、楮(こうぞ)やトロロアオイを混ぜた水をすくい、前後にゆすって繊維の幕を作る。これを干し板に張って、天日干しして、和紙を完成させる。子供たちは、自分の手によって色紙が出来上がると、「やったぁ」と歓声を上げ、「ここに絵を描きたい」などと目を輝かせていた。
入苑やアサガオ観賞は無料。紙漉き体験は予約制。開苑時間は午前9時~午後4時半。但し、8月19日、同20日、同26日、同27日、9月2日、同3日、同9日、同10日の月曜と火曜は休苑日。問い合わせは、同苑(0736・54・3484)へ。
写真(上)は一部で咲き始めたアサガオを見る夏休み中の子供たち。写真(中)は楽しい紙漉きを体験。写真(下)はアサガオ展が開かれる紙遊苑。


更新日:2013年8月14日 水曜日 15:24

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