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アイガモ農法、子供ら体験〜36人が36羽放つ

〝アイガモ農法〟を実践している和歌山県橋本市恋野の辻本賢三さんの水田で、6月13日、市立恋野小学校1年、2年、5年生の児童計39人が、それぞれ1羽ずつアイガモのヒナを放鳥。辻本さんが理事長を務める近くの社会福祉法人・知的障害者就業支援施設「夢あじさい」の通所者たち約10人が見学した。
辻本さんは20余年前、妻が田畑に散布した農薬を吸い込んだことが原因で、大阪府内の病院に入院。たまたま業界新聞に掲載されていた「アイガモ農法」の記事に「アイガモは水田で害虫を食べ、泥をかき混ぜて除草する」と書いてあり、「農薬を使わなくてすむ」と考え、鹿児島県で開かれたアイガモ農法の研修会で講習を受けたあと、さっそく実践。今年で21回目になる。
この日、子どもたちが、各学年ごとに畦道に並び、各自、与えられたアイガモを水田に放つと、ヒナは喜んでダイビング。田植えして間もない、浅緑の苗が風にそよぐ間を、一団となり、気持ちよさそうに泳ぎ回った。
子供たちは「なにか食べてる」「泥をかいてる」「一緒に泳ぎたいな」と大喜びだった。
辻本さんのアイガモ農法は、アイガモ60羽を借りて、約60アールの水田で「合鴨米(あいがもまい)」を栽培。9月に収穫すると、合鴨農法流通協議会を通じて全国へ出荷し、一部は恋野小学校にプレゼント。子供たちは〝おにぎり〟していただくという。
山本恒久校長は「きょうのアイガモの放鳥体験は、農業にもいろんな方法があることを知り、それはまた、地域を大切に思う気持ちにつながっていくことと思います」と感謝していた。
写真(上)はアイガモを放つ恋野小学校の子供たち。写真(中)は薄緑の苗の間をうれしそうに泳ぎ回るアイガモの一団。写真(下)はアイガモのヒナを1羽ずつ与えられた子供たち。


更新日:2013年6月13日 木曜日 14:37

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