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布絵・写真の「応其上人」紙芝居上演〜中本さん

戦国時代に紀州・橋本の繁栄の基礎を築いた木食応其上人(もくじきおうごしょうにん)の偉業を伝える「布絵(ぬのえ)・紙芝居」と講演会が、5月24日、その歴史的舞台となった、和歌山県橋本市の紀見地区公民館「紀見サロン」で開かれた。
紙芝居は、同市高野口町の手芸作家・中本敏子さんが制作、郷土史家・瀬崎浩孝さんが監修した。①「応其上人のおはなし」と②「太閤さんと応其さん」の2作(各13枚)で、和歌山県立図書館の「手づくり紙芝居コンクール」特別奨励賞を受賞している。
中本さんは織物業の父と現在、再織(さいおり)指導している母の長女として成長。知らず知らずのうちに、手芸が身につき、織物に関する仕事が大好きに。約3年前、瀬崎さんから〝応其上人の偉大なる功績〟を教わり、布絵による紙芝居作りを考えた。
平成22年夏から同24年秋にかけて、上人の歴史的な資料を基に、だれにでも理解されるようにストーリーを書いた。登場人物やその背景などの絵は、すべて郷土・高野口名産のパイル織物を切り貼りして、「布絵」を制作。その1枚1枚を写真撮影して、オリジナルな紙芝居に仕上げた。
この日、先ず瀬崎さんが、木の実などの粗食をして修行した、木食応其上人について講演。上人は、父の昔の手柄の恩恵を得て、豊臣秀吉の高野山攻めを防いだことや、紀ノ川に架橋して塩市を開き、高野参拝と商業(宿場町や物品の売買)を活性化させたこと、さらに、橋本・伊都地方の各地に溜池(ためいけ)を築いて、干ばつから田畑を守り、農業を発展させたことなどを話した。
この後、中本さんは「この紙芝居は、地元の子供たちに、上人のことを知ってもらおうと、作ったものです」と前置きし、〝子供ことば〟や〝大阪ことば〟を使ったセリフを読みながら、愉快なタッチで上人の活躍ぶりを披露した。
一方、会場のテーブルには、紙芝居の素材にした何枚ものパイル織物を展示して、〝布絵・紙芝居〟の制作の難しさを説明。参加した市民らは「こつこつと布絵を作り、紙芝居に仕上げた、その意欲と技術はすごい」と感銘。また「応其上人は、橋本の恩人であることが、よくわかりました」と口々に話した。
最後に紀見地区公民館の若尾成俊館長が「今後は子供たちにも、ぜひ、このような貴重な機会を設けたい」と締めくくった。
中本さんは、すでに木食応其上人の紙芝居と、その元の「布絵」を橋本市教委に寄贈し、図書館で保存されている。
写真(上)は紙芝居「木食応其上人のおはなし」を上演する中本さん。写真(中)は、上人についてわかりやすく講演する瀬崎さん。写真(下)は会場に展示された布絵の素材・パイル織物の数々。

更新日:2013年5月25日 土曜日 07:33

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