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高野山・西塔の内観OK…極彩色の天女や飛龍

高野山真言宗総本山・金剛峯寺(和歌山県高野町)の壇上伽藍(だんじょうがらん)で、5月25日(土)〜6月2日(日)、参拝・観光客を対象にした「西塔の内観」が行われる。金剛界大日如来が祀られた西塔内部には、〝鳥人姿〟の女性や、飛龍、草花などの絵画が、極彩色で描かれていて圧巻。僧侶の小田地弘(おだ・ちこう)伽藍主任は「心癒されると思いますので、気軽に内観してください」と言っている。内観無料。
壇上伽藍には「法界体性塔(ほっかいたいしょうとう)」(大日如来を具現する2基一対の塔)とされる朱塗りの根本大塔と、白木造りの西塔がそびえ、根本大塔は胎蔵界大日如来、西塔は金剛界大日如来を祀っている。
西塔は、仁和2年(886)の創建だが、正暦5年(994)の落雷による火災以来、何度も焼失を繰り返し、現在の西塔は天保5年(1834)の再建。二重の塔の上には相輪(そうりん)・水煙(すいえん)が輝き、そこから屋根の四隅につないだ宝鎖(ほうさ)では、風鐸(ふうたく)が揺れていて荘厳。
内観は、塔内に入った後、金剛界大日如来など4仏を祀った須弥壇(しゅみだん)を中心に、その外陣(げじん)を歩いてめぐり、途中、御焼香を行い、天井画や壁画を鑑賞する。
内陣の「格天井(ごうてんじょう)」(角材を格子状に組んだ天井)には、図案化された草花、梁(はり)付近には雲中菩薩(うんちゅうぼさつ)や天女、飛龍、鳳凰が描かれ、来迎壁の背面には、上半身が人、下半身が鳥の姿をした「迦陵頻伽(がりょうびんが)」と蓮池が描かれていて、まさに絢爛豪華な世界。
小田主任は「このように西塔を内観していただくことは、滅多にありませんので、この機会に江戸時代の絵画をご覧ください」と言っている。
内観時間は午前9時〜午後3時。問い合わせは壇上伽藍・御供所(0736・56・3215)。


更新日:2013年5月24日 金曜日 03:42

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