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あぶり鮎や骨酒うまいよ~風水害克服…森岡さん

和歌山県新宮市熊野川町の〝あゆ工房〟作業所が、一昨年の台風・豪雨で全壊するという被害を受けた元橋本市職員の森岡康次さん(橋本市隅田町)は、その被害にも負けず、熊野川のアユや奈良県野迫川村産のアマゴ、イワナを郷土の橋本・伊都地方に届けている。もともと渓流釣りのベテラン・森岡さんは「私が惚れこんだ熊野川や野迫川の〝川の幸〟をぜひ味わっていただきたい」と張り切っている。
森岡さんはアユ・アマゴ釣りが趣味で、当初は「熊野川の天然アユを紀北地方の人たちに食べてもらいたい」と考え、定年を待たず市役所を退職。アユ・アマゴの加工販売を始めた。間もなく台風・豪雨に見舞われ、作業所は全壊したが昨年、地元農家の協力を得て、近くの空家を作業所に改造、川漁や川魚販売を見事復活させた。
今は毎週4日間、熊野川町で働き、3日間は橋本の自宅に帰って、販路づくりに努めている。とくに人気商品は〝あぶり鮎(あゆ)〟〝あぶり岩魚(いわな)〟〝あぶりアマゴ〟の3品で、これは世界遺産・熊野川の清流育ちのアユ、野迫川村の源流の冷水育ちのイワナ、アマゴを真空パック詰めにした逸品。1袋(大小により2~3匹入り)800円で、橋本・伊都地方の温泉宿泊施設や小料理、釜飯屋などに販売している。
森岡さんは、販売先で台に串刺ししたアマゴやイワナ、アユを飾って見せ、「あぶり鮎、あぶり岩魚、あぶりアマゴ」のレシピを手渡して、おいしい食べ方を紹介。手作りの竹筒製の大徳利(とっくり)や〝ぐい飲み〟も披露し、「上手な骨酒づくりは、先ず竹筒を湯で温め、そこへ火であぶった川魚を入れて、熱燗(約65度)酒を注ぎ、3~5分後にいただくと独特のコクがあり、飲み干した後で、もう一度注いだ熱燗はさらにうまい。その出がらしは、酒の肴(さかな)になります」と話し、「甘露煮や炊き込みご飯にも合いますよ」と説明している。
一方、森岡さんは近く「あゆ工房 森康」(仮)のホームページを開設する方針で、「私は、ひっきりなしに紀北、紀南を行き来しているので、商品のPRだけでなく、紀州の四季折々の素晴らしさを写真に収め、全国発信していきたい」と、これからの抱負を語った。
川魚料理が好きな橋本在住の男性(69)は「イワナの釜飯は、ご飯の薄っすらしたお焦げと、イワナの香ばしさがぴったり合ってうまいし、居酒屋で森岡さんの言う通り〝骨酒〟にしてもらったら、イワナ1匹で継ぎ酒をして、おいしく3合飲みました」と喜んでいた。
問い合わせは森岡さん(携帯電話090・7090・0023)へ。
写真(上)はアマゴやイワナの串刺しを披露する森岡さん。写真(中)は香ばしく炊き上がった釜飯。写真(下)は森岡さん手作りの竹筒製〝徳利〟と〝ぐい飲み〟。


更新日:2013年3月11日 月曜日 18:43

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