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写真!〝26人の世界〟ここに…橋本フォトクラブ
和歌山県橋本市の「第38回橋本フォトクラブ写真展」が11月16日(金)、同市東家の橋本市教育文化会館4階で始まった。同クラブ員は、和歌山県文化賞受賞者で人間性豊かな写真家・亀忠男さん(故人)の弟子たち。大谷憲裕会長は「亀先生の教えを受け継ぎ、今回も個性を大切にした作品ばかりです」と、来場を呼びかけている。18日(日)まで。入場無料。
同クラブは1972年に発足。現在会員27人(うち女性8人)で、毎年、写真展を開催。今回は会員26人が計40点(123枚)を出展している。
大谷会長の作品「曽爾(そに)晩秋」(組み)は、ススキを刈り取り、束ねる人たちで、その表情には秋風が吹き、中本義則さんの「旅の出会い」(組み)は、列車内の子どもたちの歓声が聴こえ捨てくる。
石井侃さんの「群れる」(組み)は、カラフルな蝶々たちの集い、濱口進さんの「復旧作業」(組み)は、台風後の紀ノ川・鉄橋の修繕風景を記録、西川保夫さんの「秋の気配」(組み)は、淡い日差しを浴びる鹿の安らぎを写し取っている。
亀さんは、県や和歌山市の文化賞を受賞した名実共に優れた写真家。「写真は記録と報道にあり。生涯かけて人間の生きざまを撮れ」と後進を指導。平成21年12月、84歳で永眠した。
中本さんは「亀先生の写真集は、例えば東北の厳しい風土と、そこに生きる人物写真でも、見終えた後に、爽やかさが残るといいます」と説明。大谷会長は「今回の写真展は、亀先生の教え通り〝一貫性の追求〟という点で、かなり深まっていると思います」と話した。
写真展は17日(土)午前9時~午後5時、18日(日)午前9時~午後4時。17日は午後1時半から、各作品について、大阪芸術大学の有野永霧教授による講評がある。
入会希望などの問い合わせは大谷会長(0736・34・0982)へ。
写真(上)は、第38回橋本フォトクラブ写真展の作品に見入る女性たち。写真(中)は安らぎを感じさせる西川さんの「秋の気配」(組み)の1コマ。写真(下)はにぎわう写真展会場。