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「生命の祈り」~乳がんの集いin高野山~初開催へ

「生命の祈り」~乳がんの集いin高野山~が、10月27(土)、28(日)両日、弘法大師・空海が開いた世界遺産・高野山(和歌山県高野町)や、山麓の通称「おっぱい寺」と呼ばれる女人高野別格本山・慈尊院(九度山町)で開かれる。
乳がんいのちプロジェクト実行委員会の主催で、梅村定司委員長=紀和ブレスト(乳腺)センター=は「このイベントが、皆様の明日への希望の光となり、心のケアにつながることを切に願っています」と、参加を呼びかけている。
同実行委の話では、全国の〝乳がん患者の会〟から、その患者や医師、看護師ら約200人が参加する予定。このイベントのうち「ピンクリボン祈りウォーク」「講演会の聴講」「書道家の揮毫(きごう)見学」は、「当日の一般参加(無料)」を歓迎している。
当日正午、全国から訪れた参加者が、弘法大師の御母公を祀り、有吉佐和子の小説「紀ノ川」の舞台となった慈尊院で、患者会や医療、行政単位で制作したオリジナルな絵馬を奉納し、安念清邦住職とともに、「乳がん平癒」を祈る。
この後、〝バス組〟はバスで高野町矢立に移動。そこから高野山・大門までの町石道(ちょういしみち)を歩く。一方〝電車組〟は南海高野線・学文路駅から高野山駅に到着する。
「ピンクリボン祈りウォーク」は、高野山・奥の院中の橋から弘法大師が入定しているとされる御廟までの参道約2キロをウオーキング。午後2時半からは、高野山大学・黎明館(れいめいかん=松下講堂)で、約10団体による和太鼓演奏を堪能。午後5時から無量光院・宿坊で精進料理をいただき、同8時からの懇親会では、患者会の女性や医師、看護師らが自由に歓談することになっている。
28日は午前6時から、各宿坊で勤行(ごんぎょう)、朝食の後、同8時から山内の大師教会で、一切の苦厄が去り、人々を幸せにすると説いた「般若心経」を写経。僧侶が「乳がん平癒」を祈り、乳がんで亡くなった人々の「追悼供養」を営む。
同10時から高野山大学で開く「講演会」では、乳がん患者会「あけぼの会」会長のワット隆子さん、NPO法人HOPEプロジェクト理事長の桜井なおみさん、別格本山・小房観音寺住職の密門光範(みつもん・こうはん)大僧正が、「生命」をテーマに話す予定。
このイベントには、ダウン症の書道家でNHK大河ドラマ「平清盛」の題字を手がけた金澤翔子さんと母の泰子さんが、特別ゲストとして出席。28日午後1時半から、大師教会で翔子さんが「金剛不壊」(決して壊れることのない、強い意思をもって乳がんに立ち向かえ)という文字を席上揮毫。その力強い運筆を拝見することになっている。
同実行委では「このような大規模な『生命の祈り』イベントは初めての開催。ピンクリボン祈りウォークや、講演会の聴講、揮毫拝見については、当日の一般参加を歓迎しているので、気軽にお越し下さい」と言っている。
なお、紀和ブレスト(乳腺)センターは、昨秋、乳がん撲滅を祈って、慈尊院に「特大おっぱい絵馬」を奉納。今年5月には、乳がん患者の会の意見を聴いたうえで、「乳がん平癒守(へいゆもり)」(御守¬=1袋500円、送料は別に80円)を制作して同院で販売。すでに約3000袋が売れている。
梅村委員長の話「乳がん治療には、長い歳月、つらい闘いとなるので、心をリラックスさせることが最も肝要です。このようなイベント参加により、日々、平穏な気持ちで生活できるようになれば、それはご自身の健康に良い効果をもたらすことと思います」
乳がんいのちプロジェクト事務局(電話0736・33・5000)。慈尊院(電話0736・54・2214)。
写真(上)は一昨年に慈尊院へ奉納された「特大おっぱい絵馬」と安念住職。写真(中)は乳がんいのちプロジェクト実行委員会の梅村委員長。写真(下)は講演予定の(左から)ワット隆子さん、桜井なおみさん、密門光範・大僧正=ポスターより。


更新日:2012年10月24日 水曜日 08:35

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