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地蔵盆・灯ともし〟行事…24日、愛宕山で楽しく
和歌山県橋本市東家3丁目の真言律宗・妙楽寺(岩西彰真住職)所領の愛宕大権現(あたごだいごんげん)・愛宕山で、8月24日、地元有志80人でつくる「あたご会」主催の〝地蔵盆・灯ともし〟の行事が行われる。笹山積穂会長は「愛宕山に沢山の置灯籠(おきどうろう)がともり、境内では大勢が盆踊り…。古き良き時代の雰囲気が漂います」と、多くの参加を呼びかけている。
愛宕山は、JR和歌山線の北側の小高い森にある。本殿には本尊・将軍地蔵が祭られ、今は参道や約80の石段わきで、約60本の色とりどりの旗が風にはためいている。
当日は午後5時、本堂内に「家内安全」「無念無想」などと祈念文を書いた約160基の置灯籠を供え、岩西住職が読経・祈願した後、あたご会の人たちが置灯籠を参道や石段に並べる。
境内中央には櫓(やぐら)を組み、四方に提灯(ちょうちん)を吊るし、おでん、焼きそば、フランクフルト、かき氷、綿菓子、飲料などのテント張り模擬店を設ける。
とくに今年は〝金魚すくい〟の場を作り、金魚300匹を用意。紙の網1つ50円で販売し、すくった金魚は持ち帰り、すくえなくても3、4匹を進呈するかたちにする。
午後8時頃には、笹山会長や森下功区長、地元選出の向井嘉久蔵県議らが郷土繁栄を願って挨拶。櫓から橋本音頭や炭坑節、黒潮太鼓などが流れると、揃いの浴衣姿のグループや家族連れ、職場の仲間などが、幾重もの輪になり、同10時頃まで品よく踊る。
置灯籠は高さ約50センチ、縦横各20センチで、1基1基ろうそくに火がともされ、独特の美しさを醸し出す。盆踊りの舞台は、木々に囲まれた境内だけに、大人も子供も、ことさらに愛しくうつることになる。
この〝地蔵盆・灯ともし〟の行事は、終戦後、長らく途絶えていたが、6年前に〝あたご会〟が復活させた。当初90基だった置灯籠を160基に増やし、60人だった参加者も、今では200人に増えるなど、年々、盛り上がりを見せている。
笹山会長は「由緒ある妙楽寺・愛宕山の伝統行事。これを何とか復活することができました。さらに盛り上げ、皆さんとともに次世代に伝承したい」と言っている。
写真(上)は〝地蔵盆・灯ともし〟行事を控えて色とりどりの旗が立てられた愛宕山の参道・石段。写真(中、下)は昨年の〝地蔵盆・灯ともし〟の光景。