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役者に変身・前川さん「眠れる森の美女」に出演
元は大会社の経理マンで、退職後の今は、プロの役者に〝変身中〟の和歌山県橋本市城山台、前川潔(まえかわ・きよし)さん(64)は、8月5日、大阪府富田林市桜ケ丘町2番8号、すばるホール2階ホールで開かれる「新屋英子一座2012演劇公演 眠れる森の美女」に〝宮廷の重臣役〟として登場する。前川さんは「昨年の同演劇16回目公演の際、私は退職後初めてオーディションに合格。それが〝役者変身〟の原点となりました。私は出演者中、最高齢ですが、私なりに精一杯、公演を盛り上げたい」と張り切っている。
前川さんは、大手電器会社の経理部を退職後の平成21年(2009)から1年間、ボランティア活動を勉強。介護老人福祉施設などで、紙芝居を上演し、高齢者らとともに童謡、青春歌謡などを歌い、安来節〝どじょうすくい踊り〟を披露するなど、ボランティア活動を実践。橋本・伊都地方では〝どじょうすくい名人〟と言われている。
前川さんは昨年8月、生まれて初めて「新屋英子一座2011演劇公演 「天翔(かけ)る紅い鳥」に〝民衆の長老役〟として登場。その歯切れの良さ、弾むような身のこなしが、客席から喝采を浴びた。
その後、今年1月には、大阪市港区の石炭倉庫で開かれた「平次 またまた 飛び出す」(ごくらくとんぼ一座初春公演)に〝悪党役・寺社奉行筆頭与力〟として出演。5月には、綾羽一紀一周忌追悼公演「戦う兵隊 骨董屋主人」で、前川さんは「戦う兵隊」の方の主人公(陸軍報道部長役)に抜てきされるなど、着実に役者の地位を確立している。
演劇「眠れる森の美女」は、鶉野昭彦さん作・演出で、小林育栄さん(劇団野火の会)が美女(王女)、新屋さんが魔女(リーダー)を演じるなど、オーディション合格者や特別出演者ら計59人が出演する。
前川さんは、「新屋英子一座2012演劇公演は、富田林市の真夏の演劇の祭典です。劇団野火の会など大勢の子ども、大人に混じって出演できることは、何より幸せです。皆さんと〝ダンス〟も披露しますので、はじけるような姿をご覧ください」と話した。
開場は午後1時半、開演は同2時。全席自由。観劇料は一般2000円、中学生以下1500円(当日=各500円増)。すばるホール(チケット専用)は(電話0721・26・2060)。
写真(上)は「眠れる森の美女」のポスターを披露する前川さん。写真(中)は昨年の「天翔(かけ)る紅い鳥」で〝民衆の長老役〟を演じる前川さん。写真(下)は出演者と一緒に舞台を飛び跳ねる前川さん。