ニュース & 話題

児童ら〝アイガモ農法〟体験…手に手にヒナ放つ

〝アイガモ農法〟を実践している和歌山県橋本市恋野の辻本賢三さんの水田で、6月14日、市立恋野小学校5年生の児童17人が、各自、アイガモのヒナを放鳥。辻本さんが理事長を務める近くの社会福祉法人・夢あじさいの通所者たち約10人が見学した。
辻本さんは20年前、妻が田畑に散布した農薬を吸い込んだことが原因で、大阪府内の病院に入院。その年、業界新聞に掲載されていた「アイガモ農法」の記事を読むと、アイガモ農法は、アイガモが水田で遊び回りながら、害虫を食べ、泥をかき混ぜて雑草を除去する、とある。「ああ、農薬を使わなくてすむ。これだ」と決意し、鹿児島県で開かれた同農法の研修会で講習を受けたあと、さっそく実践してきた。
この日、子どもたちが、それぞれアイガモを与えられ、あぜ道に整列。一斉に水田に放つと、生後2週間のヒナは喜んでダイビング。たちまち一団となり、2週間前に田植えしたばかりの、浅緑の水田を気持ちよさそうに泳ぎ回っていた。
子どもたちは、水田で仲良く、自由にはしゃぎ回る姿を見ると「わいいな」「泥をかいてるよ」などと大喜び。数日後には、辻本さんが同小を訪れ、子どもたちに〝アイガモ農法〟について説明することになっている。
宮井利明校長は「本校では〝校区探検〟の勉強で、夢あじさいのパン作りや〝あじさい園〟の見学など、郷土の勉強をしています。今回は、教科で〝米作り〟を習う5年生が、アイガモ農法を体験させてもらいました」と感謝していた。
辻本さんは、約6000平方メートルの水田で、計60羽のアイガモの力を借りて「合鴨(あいがも)米」を作り、合鴨農法流通協議会を通じて、全国へ出荷している。
写真(上)はアイガモを放つ恋野小学校5年生の子どもたち。写真(中)は子どもたちに与えられたアイガモ。写真(下)は元気よく一団になり泥をかいて泳ぎまわるアイガモの群れ。


更新日:2012年6月14日 木曜日 13:39

関連記事

ページの先頭に戻る

  • 標準
  • 大
  • RSS
  • サイトマップ

検索

過去の記事