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昔の賃取橋や真田祭…九度山で〝今昔めぐり〟

まちなかを舞台にした〝人形めぐり〟が開かれている和歌山県九度山町の〝真田のみち〟で、4月8日と同22日の2回、〝九度山語り部の会〟が、郷土の歴史を歩きながら紹介する「まちなか今昔めぐり」が行われる。小雨決行で、参加は無料。
参加者は、両日とも午前9時半、九度山町役場・駐車場に集合。同10時に出発し、南海高野線・九度山駅~紀ノ川・九度山橋間の〝真田のみち〟を軸とした商店街や、万葉人が往来した〝糸の細道〟約1キロのコースを歩く。
同町は、戦国武将・真田幸村が閑居した里で、大正時代以前から、今まで毎年5月5日、真田幸村や真田十勇士の武者・稚児行列が練り歩く「真田祭」が行われている。
今昔めぐりでは▽昭和14年(1939)の真田祭の風景▽南海高野線の軌道が、また敷設されていない明治44年(1911)、今の地に完成した九度山小学校の木造校舎とその周辺▽明治36年(1903)から大正11年(1922)まで、紀ノ川に架かり、料金が徴収されていた木造の「賃取橋(ちんとりばし)」▽明治初期に〝戸長役場〟として使われていた「観音堂」▽明治44年(1911)に完成し、昭和28年(1953)の紀州大水害で流失した九度山発断所を紹介。
また、▽大正8年(1919)に安田嶋の徹水洞が改修された際、堰(せき)が高くなったのを利用して、川の両岸をコンクリートで固め、25メートルの「天然プール」が完成。このプールで練習した中から3人のオリンピック選手を輩出したことなどを説明する。
いずれも、終始、語り部が先導し、橋詰弘・元九度山町教育長が資料収集した〝歴史的な古写真〟を見せながら、わかりやすく説明する。
一方、同じ両日の午後1時半からは、商店街中央付近の水道会館で「こども劇場」を開催。語り部の会と朗読サークルによる紙芝居「真田幸村物語」や、川嶋敏子さんによる「ずーずー弁で東北民話の物語」があり、とくに家族連れにばれそう。入場無料。
〝人形めぐり〟を企画した九度山住民クラブ代表の阪井賢三さんは「大勢の方々と出会えるので、私たち地元住民も元気になれます。気軽に遊びにきてください」と言っている。
写真(上)は昭和14年の真田祭の1シーン。写真(中)は明治36年に紀ノ川に完成した「賃取橋」。写真(下)は明治44年に完成した九度山小学校と大正13年に完成した九度山幼稚園。


更新日:2012年4月7日 土曜日 14:34

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