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初の医療費無料化~映画「いのちの山河」上映
高齢者と乳児の医療費無料化を、半世紀も前に、全国に先駆けて実現した、岩手県沢内村(現・西和賀町)の深沢晟雄村長(1905~65年)の素晴らしい〝生命行政〟をドラマ化した映画「いのちの山河」(大澤豊監督)が、3月18日(日)、和歌山県かつらぎ町役場南側のかつらぎ町総合文化会館と、同県橋本市隅田町中島の橋本市東部コミュニティーセンターで上映される。主催する同上映実行委員会(草田信行代表)は「国民皆保険制度や等しく医療を受けられる社会保障制度について考える一助としてほしい」と、多数の来場を呼びかけている。
深沢村長は教育長時代、婦人会づくり、広報創刊、ナメコ栽培普及などに尽くし、村長時代には、ブルドーザー導入で豪雪を克服、高齢者と乳児の医療費無料化を実現した。
映画「いのちの山河」の原作は、及川和男「村長ありき」と太田祖電ほか「沢内村奮戦記」で、脚本は宮負秀夫・大澤豊。ストーリーは、無医村・沢内村で、父・晟訓(加藤剛)から医師になるよう期待されていた深沢晟雄(長谷川初範)が妻・ミキ(とよた真帆)とともに帰郷。村長となった晟雄は高齢者と乳児の医療費無料化に踏み切り、最悪の乳児死亡率を全国初の死亡率ゼロへ導くという、村長と村民の奮闘ぶりが描かれている。
上映時間は、かつらぎ町総合文化会館(700席)が午前9時開場、同9時半から上映。橋本市東部コミュニティーセンター(300席)は午後2時開場、同2時半から上映される。
入場料は前売り券が一般1000円、高校生以下800円。当日券は一般1500円、高校生以下800円。チケット購入の際は、会場の指定が必要。
橋本・伊都地方の市町長や、医師、教育、文化関係者らでつくる同上映実行委員会では「いま、医療をめぐる状況をみると、産科や小児科、救急医療などが、医師不足や財政赤字などによる〝地域医療の崩壊〟や、後期高齢者医療制度による〝年齢による医療差別〟、高い保険料や窓口負担のため治療をためらう人たちが増えています」として、多くの人たちに、この映画鑑賞を薦めている。
問い合わせ先は、伊都教育会館(0736・32・0372)。
写真(上)は深沢村長役の長谷川初範。写真(中)は妻を演じる、とよた真帆。写真(下)は「いのちの山河」のチラシ。